「ねえ、マム、ビットコインってどこで買えるの?」9歳の娘からそんな質問を受けた。小さな手には20ユーロ(約2589円)札の入ったパンダのお財布がしっかりと握りしめられている。筆者は娘に比較的早い時期から「お金でお金を増やす仕組み=投資」について学ぶ機会をさり気なく与えてきたのだが、それにしてもビットコインとは驚きである。話を聞くと、先日クラスメイトとビットコインの話題で大いに盛り上がったという。そのクラスメイトいわく「仮想通貨は有望な投資先」ということらしい。

それはさておき、仮想通貨が何かと注目されていることは確かである。記憶に新しいところでは米電気自動車メーカーのテスラによる15億ドル(約1600億円)規模のビットコイン購入に加え、米金融大手のモルガン・スタンレーやJPモルガン・チェースが相次いで「仮想通貨関連ビジネス」に乗り出す計画も報じられている。とりわけ米金融大手の参入は仮想通貨市場のみならず、世界の金融業界全体に大きな影響をもたらす可能性を秘めている。

今回は「仮想通貨の新潮流(New Trend of Cryptocurrency)」の可能性についてお届けしよう。

モルガン・スタンレーが「富裕層向けビットコイン関連ファンド」を計画

ビットコイン,今後
(画像=DRNStudio / pixta, ZUU online)

「マネーロンダリングや詐欺などの犯罪に悪用されている」「怪しい、うさん臭い」といった、ビットコインのイメージはもはや過去のもののようだ。前述の通り、最近ではテスラの15億ドル規模のビットコイン購入など、一過性のブームと片付けられないほどのニュースが相次いで伝えられている。ちなみに、コインマーケットキャップのデータによると、ビットコインの時価総額は2021年3月27日現在で114兆4075億円におよぶ。仮想通貨への関心は、投資家はもちろんのこと、テスラのような事業会社から大手金融機関にまで広がっている。