石油危機に火を注ぐアジアの為替

アジア諸国の石油危機の要因は何もイラク情勢だけではない。日本でも最近は円安が進んだように、アジア諸国では2014年に入ってから通貨の価値が下落している国が多くその結果、輸入品(石油を含む)の価格が上昇しているのである。

イラク情勢、及び、通貨の下落、以上2つの要因が混じり合い、アジア諸国では石油価格の急騰に悩まされている。それどころか石油を輸入することさえ困難化しつつあり、輸入量が減少しているため、事業を縮小しなければならない企業もでているのである。


このままでは景気失速が目に見える事態に

石油は万物の基だ。石油がなければまともに生活できない、そもそも、このページも表示できない。パソコンを原子力で動かそうが、太陽光で動かそうが、本体とかディスプレイとかキーボードとかマウスとか製造するには石油が必要になる。

そのため、石油危機に陥ると急激に景気が失速する。これでは経済発展が望めず、また発展途上国に後戻りするのではと危惧されるほどだ。その上、アジア諸国の企業(中国石油天然気集団とか)が中東諸国の油田を開発・生産している例もあり、石油生産量が減ると本国の経済にも悪影響を及ぼすと言われている。太陽系の3番目の惑星は予想以上に狭い点を実感する。


通常時以上に注意深く見守る必要が…

今回の石油危機は単なる石油危機ではなく、色々複合的な事情が厄介な問題を引き起こしている。要するに、アジア地域に置いて石油消費量が増加している点、アジア地域では石油を発掘できない(イラク等から大量に輸入している)点、イラク情勢が緊迫化している点、第三者である米国がイラク情勢に対して「石油に火を注いでいる」点、為替ルートの弱体化が石油の輸入価格を更に引き上げている点、これらの点が重なっており、通常の石油危機以上に計り知れない危機になっている。

しかし、このような状況のなか先週WTI原油先物が2年3ヶ月ぶりに一時1バレル83ドルと安値をつけた。これは、アメリカのシェール革命による新たな産油国の登場と、新興国の需要減が原因であろう。光明とたれえるべきか?

電気自動車の出現によって、エネルギー転換は起こってはいるが、今後とも、私たちの生活に欠かすことができないエネルギーであることは間違いないため、注目してくべきである。

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