本記事は、今蔵ゆかり氏の著書『自分も幸せ まわりも幸せ 上機嫌に働く67のコツ』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

自己肯定感
(画像=TicTac/photoAC)

タイプによってリマインダー方法を変えよう

同じ日程、集合場所、準備物の案内をしているのに、いざ当日になると、

Aさん「日にちを勘違いしていたので、不参加でお願いします」。

Bさん「10分遅れるので先に行ってください」。

Cさん「しまった、この資料がいるんだったっけ? 用意してないや」。

決まってこんな事態を起こす顔ぶれはいませんか?

「またですかぁ~! もうAさん仕方ないなぁ」「Bさんらしい、いつもの遅刻ですね」「忘れてくると思ったから、Cさんの分も用意してきましたよ」。

このようなタイプの方は、”愛されキャラ“であることが多く、周囲が優しくフォローしてくれるので、甘えてしまい”つい“また同じことをやらかしてしまうのです。

”困ったちゃん“に手を焼くことは、できれば勘弁願いたいものです。

上機嫌力の高い人は、”困ったちゃん“への対応が”神対応“です。

タイプ別によって、リマインダー方法を工夫しているのです。

  • 日程を間違えるうっかりさんには、メール・メモ書き・3日前・前日に再確認する。
  • 遅刻魔さんには、メール・メモ書き・前日・当日の集合時間の1時間前に再確認する。
  • 忘れん坊さんには、メール・メモ書き・口頭・前日・当日の朝に再確認する。

工夫することで、自分を含めチームも困惑することなくスムーズに仕事を進めることができます。少々世話が焼けますが、当日になって、あれやこれやと振り回されるよりずっと平和でいいですからね!

「そういえばBさん、最近遅刻しなくなったね!」「Cさん忘れ物減ったね!」

上機嫌力の高い人は、恩着せがましくなく、さりげないのです。

ちなみに”困ったちゃん“でなくても、伝達時に押さえておきたい4項目があります。

月・日・曜日・時刻です。たとえば【3月3日(水)17時】と記載します。

  • 【来週】だと、今週か来週かは人によって認識にズレがあります。
  • 【3日】だと、今月か来月かわかりません。日と曜日が連動していないこともあります。
  • 【5時】だと、15時と聞き間違えることがあります。

このような、間違いが起こりやすい表記は極力使わないようにしましょう。

TIPS
上機嫌なコミュニケーションをとるために、タイプ別リマインダー方法を攻略しよう

質問は一旦自分の頭で考えてから

「わからないことがあれば、いつでも質問してください」。

上司にそういわれたからといって、”疑問点があれば何でもすぐに上司に質問“をしに行くことはありませんか?

  • 上司がそういってくれたから素直に聞きに行こう。
  • ミスをしたら大変なことになるから、確認しておこう。

おそらく、そう思って質問をしに行っているのだと思います。

ですが、上司に「いちいち質問しに来ないで、自分で考えなさい!」なんていわれ、目がテンになることがあるかもしれません。

「え~っ、なんでも質問してっていってたのに~、どういうこと?」

「ミスしないようにと思って、わざわざ確認したのに、意味わからない」。

「これって、意地悪? もしかして、ちょっとしたパワハラ?」

そう判断するのは少し早いです。

おそらく、上司はあなたを”主体性のある人“に育てようとしているのです

大御所が若者に感じるとされる「最近の若い世代の人は、一から十まで教えないといけない」「指示したことしかやらない」ということに重なる部分でもあります。

あなたが上司にする質問の仕方に対して、自問してみましょう。

  • 自分で一旦考えてみたかな?
  • 自分なりに調べてみた結果、この部分がわからないなど、質問に具体性はあったかな?

もしかしたら、何も考えずに子供がお母さんに「なにこれ?」と尋ねるようなことは、していませんでしたか?

もし、思い当たるフシがあるとしたら、挽回のチャンスです。なんでも質問する人は、まじめに仕事に取り組んでいる人です。こんな風に質問の仕方を変えてみましょう。

「自分でいろいろと調べてみました。この部分までは理解できたのですが、ここから先の部分がどうしても理解できません。何かヒントをいただけませんでしょうか?」

「どれどれ、見せてみて。ここまで自分で考えてみたんだね。これはね~」。

きっと上司は上機嫌で、あなたにアドバイスをくれるでしょう。

TIPS
上機嫌なコミュニケーションをとるために、質問は主体性を持ち具体的にしよう

ネガティブワードはいい言葉に自動変換

自分がグチやネガティブな言葉を発している時。

周囲を見渡すと、「○○さんって、ほんとムカつくと思わない?」など、同じようにグチをいう人を引き寄せてしまっている。そんなことはありませんか?

私の場合、他にも決まりかけていた仕事がキャンセルになってしまったり、良くないことが降りかかってきたりすることが多くあります。

自分が発した言葉は、そのまま自分にブーメランのように戻ってくるといわれています。

また、言葉には”言霊“といって、昔から、人の思いや願いを現実にする力があるとも語られているようです。まさしくその通りだと実感しています。

とはいっても、人間ですからシャクに障ること、ムカつくことは山のようにあります。

そんな時は、「ほんと、ムカつく!」「ありえない!」と、つい文句をいってしまいそうになりますが、”ネガティブ“な言葉を発していると、先にも書いたようにブーメランで自分に戻ってきてしまいます。これでは自ら不機嫌モードにまっしぐらです。

ここはサラリと上機嫌モードに切り替えたいものです。

そこでおススメなのが”ネガティブワードをいい言葉に変換する“ということです。

「あ~疲れた」→「あ~頑張った」

「なんで私ばっかり! 忙しいわ」→「任されるって嬉しいことだわ」

「また、遅刻、いい加減にして欲しいわ」→「この時間にメールのチェックができるわ」

「うわぁ~最悪!」→「きっとこの後、もっといいことがあるわ」

「雨降りで鬱陶しいなぁ」→「乾燥肌がしっとり潤っていいわ」

「ここのうどん、まずい」→「いつものうどん屋さんの美味しさに改めて感謝!」

初めは「なんだか、私いい人ぶってない?」と違和感を覚えるかもしれませんが、これは”慣れ“です。自動変換できるまで慣れていきましょう

「あの人はいつも気持ちのいい言葉をかけてくれるから、こちらまで気分がよくなる」。

「そういう風に物事を捉えることができると、心にゆとりが生まれるね。ありがとう」。

自動変換上手になると、あなたに”いいことブーメラン“が返ってくるようになります。

あなたのとっておき”自動変換“をメモに書き留めておくのもいいですね。

TIPS
上機嫌なコミュニケーションをとるために、いい言葉に変換する習慣を身につけよう
上機嫌に働く67のコツ
今蔵ゆかり(いまくら・ゆかり)
オフィスY’s room 代表/人材育成・セルフマネジメント・仕事効率化コンサルタント。
大阪府出身。新卒で、TSUTAYA の本部会社である、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社設立時に入社。役員秘書、営業企画等を経験。社員10名の頃から社長の傍らにて、「成果をあげる仕事術」「マインド」「段取り力」等の大切さをみっちり学ぶ。アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc. に移り、加盟店営業部・法人営業部などの業務に従事。2009年に独立し、オフィスY’s room を設立。一流の人からの学び、培った経験をベースに、「先読み力」「選択力」「整理力」「感情コントロール」を組み合わせた、独自のセルフマネジメントメソッドを構築。現在は、講師として、全国の企業・商工会議所・クリニックなどで研修・講演に登壇しており、受講数は5600社の企業・57000人にのぼる。即実践でき、具体的で再現性ある内容が好評を得ており、講演のリピート率も高い。会社・社員・お客様が上機嫌になる職場づくりをサポートをしている。経営者・管理職・院長・働く女性の上機嫌マネジメント個人コンサルティングも行っている。モットーは「上機嫌な人は仕事もプライベートもうまくいく」。著書に『みんなに必要とされている人の“ひと工夫” の習慣』(クロスメディア・パブリッシング社、中国語翻訳版もあり)。

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