本記事は、今蔵ゆかり氏の著書『自分も幸せ まわりも幸せ 上機嫌に働く67のコツ』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
完璧よりも丁寧でスピーディーが最強
近所のスーパーに、私が一目置いているレジの女性がいます。
その方がレジにいる時は「絶対に並ぼう」、そう決めています。
なぜならその方、上機嫌力&仕事力が半端でなく素晴らしいのです。
なんといっても見惚れてしまうのが、そのスピーディーで丁寧な手さばきです。
マスクからこぼれる笑顔で「いらっしゃいませ~」からはじまり、素早く丁寧に商品を手に取り、ピッとバーコードを読ませカゴに入れる。
肉や魚などの生ものがあれば、ビニール袋に手早く入れてもくれます。
(ちなみに、ビニールに入れてくれる方は、なかなかいません)。
サッ、ピッ、サッ、手際のいいリズムで、あっという間に会計は終わります。
締めは笑顔で「今日は、寒いですね! 温かくしてくださいね」。
横のレジはというと、一向に進んでいない様子で牛歩のような行列ができています。
丁寧に商品を手に取り、慎重にバーコードを読ませ、割れ物を扱うかのように、そっと商品を別のカゴに移し「お会計は〇〇円です」。両手をおへその前でそろえて、お辞儀。
牛歩のみなさんが、どんどんイライラしてくるのが伝わってきます。
残念なことに、スーパーではこの接客は求められていません。
丁寧な対応はいいのですが、それ以上に求められるのは、確実さとスピードです。
これは、私たちの仕事でも同じことがいえます。
もしも、100%完璧を目指して時間をかけて、丁寧すぎる仕事をしているとしたら、あなたを待つ人は、イライラと牛歩のレジ状態になっているかもしれません。
仕事で1番喜ばれるのは”スピード“です。
スピーディーで完璧なら文句なしですが、それは誰だって難しいものです。
「もうですか⁉ 早いですね~」早いと相手は大喜びします。
早いと、相手にも自分にも心にゆとりが生まれます。
早く渡すと、早い段階で修正がききます。早い段階で修正できると、クオリティがあがります。修正しながら完璧を目指していきましょう。
まずは、スピーディーさを重視しましょう。それに丁寧さが加われば最強です。
- TIPS
- 仕事は完璧さよりも、まずはスピードを優先しよう
オンライン会議では1番乗りで入室しよう
オンライン会議の主催者は、積極的な協力者がいると心強いものです。
できれば協力者になって、主催者の心の負担を軽くしてあげましょう。
オンライン会議が急速に普及しているとはいえ、まだまだ不慣れな方も多く、リアル会議に比べるとハードルの高さは否めません。
慣れていない参加者は、「オンラインは緊張するなぁ~」とドキドキするものです。
また、不慣れな人が主催者になった場合、本人の不安は想像以上に大きいものです。
- 時間どおりに集まってくれるだろうか?
- 無事に回線はつながるかな?
- オンライン会議の案内は、間違いなく届いているだろうか?
様々な不安が頭の中をグルグルとかけめぐります。
私も、オンラインセミナーや研修をする際、毎回ドキドキして、変な汗をかいています。
そんな時に、協力的な人が一人いるだけで、本当に心が救われるものです。
ぜひとも、オンライン会議であなたに実践してほしいことがあります。
それは、1番乗りで会議に入室することです。
できれば、会議開始時刻より前の”会場がオープン“になる時刻に入りましょう。
私の経験ですと、会場を早めにオープンにしていても、入室する人は多くありません。
ほとんどの人が、会議開始時刻ちょうどに入室します。
不安でいっぱいの主催者の画面に、あなたの姿が映った瞬間、
「あ~、よかった! 無事つながっている」と、主催者はホッとひと安心するものです。
会議開始までに、時間の余裕があるようなら
「声のボリュームはどうでしょうか?」
「なにか、確認することはありますか?」
「はじめて、お顔を拝見できて嬉しいです」
など、ちょっとした段取りの確認や雑談で、場を和ませましょう。
早めに入室することで、不安だけでなく、ぎこちなさや、緊張もほぐれますね。
“オープン時刻に1番乗りで入室をする”ことで、スムーズな段取りに協力しましょう。
- TIPS
- オンライン会議は誰よりも早く顔を見せてひとこと話そう
オンライン会議では次の発言者に上手にバトンを渡そう
オンライン上でのやりとりは、対面と違ってギクシャクすることだらけです。
きっと、あなたも「やりにくいなぁ~」と感じたことがあるでしょう。
私が遭遇する“ギクシャクシーン”の中で特に多いと感じること。
それは、発言するタイミングがズレてしまうことです。
発言のタイミングのズレには2パターンあります。
1つは数名が同時に発言してしまい、声が重なってしまうというパターンです。
そして「あっ、どうぞ、どうぞ!」と「では…」。
その発言すらまた重なってしまって、さらにギクシャクします。
笑いが起こって、場が和むという利点もありますが、これが一度の会議の中で何度も続くと、ダラけてしまいますね。
これは、数名の声が同時に重なってしまう、にぎやかなギクシャク。
もうひとつは、これとは反対の、沈黙のギクシャクです。
「私が、改善すべきと思った点は、今お話ししました3つです…」。
し~~~~~ん、数秒間の沈黙の後に、
「えっと…、ご意見は以上でよろしいしょうか?」
“まだ続きがあるのかな? それとも、もう終わったのかな?”
終わりのタイミングがわからずに、沈黙が発生してしまうのです。
この沈黙のギクシャクは、簡単なルールを設定することで解消されます。
それは、発言を「以上です」で終える、というルールです。
この一言があると誰にでも、”発言の終わり“が明確になります。
本人も、次の発言者にスムーズにバトンタッチすることができますね。
それに加えて、おすすめしたい一言があります。
「私の提案は以上です。次に〇〇さんお願いします」。
自分の発言を終えたら、次の方にバトンを渡すのです。
この一言で、「次はあの人の発言ね」と全員の耳が次の発言者に集中します。
こうすると、リズムやメリハリがつき、とてもスムーズなオンライン会議になります。
- TIPS
- オンライン会議では「以上です」の一言で発言の終わりを知らせよう