本記事は、今蔵ゆかり氏の著書『自分も幸せ まわりも幸せ 上機嫌に働く67のコツ』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

上司,尊敬されない,特徴
(画像=Minerva Studio/Shutterstock.com)

嫌な上司・同僚は好きにならなくていい

職場の悩み事のナンバーワンは、”人間関係“です。

性別も年代も価値観も異なる人の集まりです。嫌な人、苦手な人がいて当たりまえです。

私はこう思うのです。そこはパキッと割り切って”数時間のそれぞれの役割だと思い、まっとうすればいい“と。

誰だって同じ職場で過ごすなら、上司・同僚・部下とも円滑な関係でいたいし、本当のところは、できれば嫌われたくないなぁ、と思うものです。

ですが、そうはいってもどうしても嫌な人、苦手な人はいるものです。

自分が苦手な人から好かれようなんて思うと、メチャクチャ自分に無理が生じます。

私が若かりし生意気盛りの頃、とにかく嫌いな上司がいました。

その上司に対して、こちらから歩みよったり、好かれようなんて微塵も思わず、限りなく無反応に近い、”超塩対応“をしていました。

今思えば、未熟者で失礼な態度をとってごめんなさい、ですが、きっと上司も、かわい気のかけらもない私のことが苦手だったと思います。二人の相性は最悪でした。

一方、私の塩対応とは正反対の対応で、疲れ果ててしまった仲間もいました。

自分にムリをして嫌いな上司にひたすら合わせ、ストレスをため込んでしまったのです。

このような両極端の対応は、決しておすすめできるものではありません。

何の改善にもならないし、誰も幸せにはなりませんからね。

あなたにお伝えしたいこと。それは、”嫌いな人、苦手な人には媚びなくてもいいし、好かれようとしなくていい“ということ。

あなたの大事な時間をムダなエネルギーで使うなんてもったいないと思いませんか?

それぞれに与えられた任務として、勤務時間中、仕事を淡々とまっとうすればいいのです。嫌いな上司も、苦手な同僚に対しても、反発心むきだしにする必要もなく、好かれようと媚びる必要もありません。淡々と仕事をこなせばいいのです

真面目で優しいあなた、嫌な相手のために、自分をすり減らすなんてもったいないですよ~。

TIPS
あなたが上機嫌でいるために、嫌なアイツは淡々とやり過ごそう

ムカつく相手には「後ろ向きに考えまーす!」

上機嫌でいるには、自分を守るため”少々の毒気“が必要なんじゃないかな、と思うのです。

上機嫌なオトナ女子といっても、ニコニコと優しいだけではありませんからね。

そのための、しなやかな対応力を身につけたいものです。

仕事をしていると、理不尽でムカつく、嫌味をいう相手が一人や二人必ずいるはずです。

ですが、いちいち反応して腹を立ててはいけません。

嫌味な人の心理を知っておくと、あなたのほうが一枚上手でいられますよ。

代表的な特徴として、・嫉妬心が強い・他人を見下している・実は自信がない、などがあります。自分を優位に見せたくてマウンティングしている、小心者なのです。

これがわかっただけでも、気分はスカッとするものですね。

また、このタイプの大好物は、相手がしゅんとなったり、自分の思い通りに動いてくれたり、相手にイエスと言われた(正しくは、言わせた?)時です。

それは、かなりシャクに障りますので、避けたいところです。

嫌味な相手に余裕を見せつけるために、こんな手を使ってみてください。

  • 「私ならそんなやり方絶対にしないわ」→「勉強になります」
  • 「そんな企画でよくOKもらえたよね」→「貴重なご意見ありがとうございます」

心の中では微塵も思っていなくても、ハツラツとさわやかに、いってやりましょう。

思わず相手も拍子抜けする、暖簾に腕押しの痛快フレーズもあります。

  • 「今蔵さんって頭悪いの?」→「はい、私って昔からそうなんですよね~アハハ」

あなたがしょんぼりするのを期待していると、拍子抜けするはずです。

  • 「何回ミスしたら気が済むの?」→「ミスをしないためにどんな工夫をされてますか?」

嫌味が言いたいだけなら「そんなの自分で考えなさい」ときっと逃げるでしょう。

おまけにもうひとつ。相手が理不尽な仕事を押し付けてきそうになった時の対処法。

  • 「後ろ向きに考えまーす!」と明るくハキハキといってやりましょう。

これはタレントのバービーさんがコラムに書かれていて「いいな」と思った対処法です。

さすがに勇気がいるかもしれませんが、”いけそう“な人から試す価値ありです。

TIPS
あなたが上機嫌でいるために、ムカつく相手は自信がない小心者と心得よう

不機嫌な上司には上機嫌で話しかけよう

不機嫌シリーズはまだ続きます。

上司に限らず、自分が苦手だなぁ~と感じる人には話しかけにくいものです。

その相手が、不機嫌な人だとますます厄介ですね。

だからこそ、あなたに試していただきたいことがあります。

それは”不機嫌な相手には上機嫌で話しかけてみる“ことです。

「ムリムリ~、そんなことしたら余計相手は不機嫌にならない?」そう思うかもしれませんが、大丈夫です。ここは騙されたと思って、上機嫌モードオンにトライしてください。考えてみてください。話しかけにくいからと、避けて通っているとどうなるでしょう。

その人との間にある壁は、どんどん高くなり心の距離は離れるばかりです。

それが続くと仕事では歪みが生じてきます。

「相談したい事があったけど、話しにくいから、まぁいいや」。

「ミスしてしまったけど、報告すると気まずいから、スルーしとこっかな」。

はじめは小さな悩み、小さなミスだったものが、どんどん大きくなって取り返しのつかない事態になってしまうこともあります。

不機嫌は連鎖しますが、上機嫌もまた然り。

あなたの上機嫌で、相手の不機嫌連鎖を止めてしまいましょう。

あなたもこんな経験はありませんか?

イライラしていたのに、楽しそうに笑っている人を見ているうちに「なんだか、あの人を見ていると気が抜けちゃったわ。イライラしているのがバカらしくなってきた」と。

これは、まさに上機嫌が不機嫌の連鎖を止めているのです。

”わぁ~今日もあの人機嫌悪そう…でも今日中に報告しないといけないし…“。

こわごわ話しかけてみると、さっきまで眉間に寄っていたシワがスッと消えて「ん?なに?」と優しい表情でいわれ、拍子抜けしてしまう、なんてこともあります。

案外、不機嫌そうに見える人でも、本人はいたって”普通“で、実際には不機嫌でもなんでもないこともあるのです。

少し勇気がいるかもしれませんが、不機嫌な相手には上機嫌で勝負です。

TIPS
あなたが上機嫌でいるために、不機嫌な人にはとびきり上機嫌で対応しよう
上機嫌に働く67のコツ
今蔵ゆかり(いまくら・ゆかり)
オフィスY’s room 代表/人材育成・セルフマネジメント・仕事効率化コンサルタント。
大阪府出身。新卒で、TSUTAYA の本部会社である、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社設立時に入社。役員秘書、営業企画等を経験。社員10名の頃から社長の傍らにて、「成果をあげる仕事術」「マインド」「段取り力」等の大切さをみっちり学ぶ。アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc. に移り、加盟店営業部・法人営業部などの業務に従事。2009年に独立し、オフィスY’s room を設立。一流の人からの学び、培った経験をベースに、「先読み力」「選択力」「整理力」「感情コントロール」を組み合わせた、独自のセルフマネジメントメソッドを構築。現在は、講師として、全国の企業・商工会議所・クリニックなどで研修・講演に登壇しており、受講数は5600社の企業・57000人にのぼる。即実践でき、具体的で再現性ある内容が好評を得ており、講演のリピート率も高い。会社・社員・お客様が上機嫌になる職場づくりをサポートをしている。経営者・管理職・院長・働く女性の上機嫌マネジメント個人コンサルティングも行っている。モットーは「上機嫌な人は仕事もプライベートもうまくいく」。著書に『みんなに必要とされている人の“ひと工夫” の習慣』(クロスメディア・パブリッシング社、中国語翻訳版もあり)。

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