本記事は、北尾龍典氏の著書『手間をかけずに資産を増やす! 医師のための投資術』(ポプラ社)の中から一部を抜粋・編集しています

医師は投資をするには有利な職業である

投資,つみたてNISA
(画像=artswai/PIXTA)

ドクターは税金の面ではあまり恵まれているとは言えません。

でも、投資を考えたときは、非常に有利な職業だと言えます。

ドクターが投資すべき最も大きな理由は、なんといっても高い収入を得ていること。

投資の世界はシンプルです。

投資信託、株、FX、不動産など、どんな投資手法であっても、元金によって収益率が左右されることはありません。

たとえば、元金が1万円でも、100万円でも、1000万円でも収益率は、ほぼ変わることはないのです。

だからこそ「元金が多い」人が勝ちやすい。

単純計算で、1万円を5%で1年間運用しても、500円の利益にしかなりませんが、100万円あれば5万円の利益が出ます。

高収入で、投資に資金をまわしやすいドクターにとっては好都合だと言えるでしょう。

また資金が多ければ、さまざまな商品に投資することができるでしょう。

つまり、一つに縛られずに投資をすることで、分散ができてリスクが抑えられるのです。

次に、ドクターが投資をするのに有利なのは「若いうちに高収入を得られる給与体系」だということがあります。

多くの人は、収入が上がってくる40代や50代になる前に、住宅ローンを抱えたり子どもの学費を支払ったりして、若いうちはあまり余裕がありません。

でも、医師は30代の前半から1000万円を超える年収を手にできる確率が高い職業です。

つまり、早くからスタートすることができるため、投資期間が長期にわたり、トータルのパフォーマンスが飛躍的に向上するのです。

また「医者」としての信用度はトップランクであり、金融機関から融資を受けやすいのも投資をする際に有利だと言えるでしょう。

特に不動産投資は、ほとんどの場合、銀行で長期借り入れを組むことができます。

借主としての「属性」が高いドクターだからこそ、融資を受けて投資をすることができるのです。

超低リスクで、必ずやっておくべき「iDeCo」「つみたてNISA」「ふるさと納税」

「投資をしてみたいけど、何から始めたらいいかわからない」

そんなドクターに、まず私がオススメしているのが、超低リスクの「iDeCo」「つみたてNISA」「ふるさと納税」の3つです。

それぞれどんな仕組みなのか、カンタンにご説明しましょう。

(1)iDeCo

「iDeCo(個人型確定拠出年金)」とは、20歳以上60歳未満の日本国民であれば誰でも利用できる、私的年金のための制度です。

自分で掛け金を拠出し、運用方法を選んで運用。掛け金と運用益を給付として受け取ることができます。

掛け金、運用益、そして給付を受け取るときにも、税制上の優遇措置が講じられています。

掛け金は全額、所得控除になり、運用益は非課税(一般的には約20%課税される)で再投資することができ、一時金として受け取る場合は「退職所得控除」、年金として受け取るのであれば「公的年金等控除」の対象となるのです。

ただし、原則として60歳までは解約できません。

社会保障費が増大している日本では、国民が公的年金だけで老後を過ごすのは難しいと政府が判断。「自助努力によって年金を蓄えておくように」と、税制優遇してまで整えた制度ですから、使わない手はありません。

一般的な勤務医の所得税と住民税の税率を、30〜40%だとすると、年間およそ8〜11万円ほど節税できるという試算もあります。

(2)つみたてNISA

投資で得た利益が、一定期間、非課税になるのが「NISA(少額投資非課税制度)」および「つみたてNISA」です。

株式や投資信託の投資で得た利益に課せられるおよそ20%の税金が、一定金額まで非課税になります。

2014年にまず「一般NISA」が導入され、2018年に家計の安定的な資産形成の支援目的で「つみたてNISA」が導入されました。

「一般NISA」と「つみたてNISA」の最大の違いは、非課税となる合計の投資金額です。

「一般NISA」は、年間で120万円まで投資をすることができ、配当や売却益が非課税になる期間は5年までと定められています。

つまり、120万円×5年=600万円が最大に活用できる金額となります。

一方で「つみたてNISA」は、年間の非課税枠は40万円ですが、利益が非課税となる期間は20年。

40万円×20年=800万円と、非課税枠は最大で800万円になります。

また、「一般NISA」の投資対象は、上場株式と投資信託になりますが、「つみたてNISA」は、金融庁が定めたガイドラインをもとに選ばれた投資信託のみになります。

決まった金額の範囲で、自由に売買するなら「一般NISA」、少額を長期にわたり、定期的に積み立てていくなら「つみたてNISA」がふさわしいといえるでしょう。

また「つみたてNISA」なら、いったん手続きをしてしまえば、そのあとのメンテナンスに手間がかかることはありません。

忙しいドクターは、相場の上げ下げに気をとられずに、じっくりと積み立てていけばいいのです。

(3)ふるさと納税

「ふるさと納税」は、実質2000円を負担し、日本全国にある自治体に寄付をすることで、寄付金が所得税・住民税の控除の対象になる制度です。

寄付金は所得に応じて上限があり、ふるさと納税のサイトなどで計算することができます。

「高級和牛やカニなどが返礼品としてもらえる」制度として有名ですが、ふるさと納税で日常生活で消費する米や肉、お酒などを買えば、節税できるだけでなく、お金と時間の節約にもなると私は考えます。

税金や生活費だけでなく、どうして時間の節約にもなるのか、少し考えてみましょう。

勤務医の平均的な税率を30〜40%として考えると、1万円の牛肉を買うためには、ドクターは1万4〜7000円稼がなくてはならない計算になります。

ふるさと納税で牛肉を手に入れたら、もしかしたら1万4000円分のアルバイトの時間が浮くかもしれないのです。

常に時間に追われているドクターは、お金や投資について考えるヒマがありません。

でも、1時間でも時間ができれば、節税や節約してできたお金をどう活かすか、考える余裕が生まれるでしょう。

手間をかけずに資産を増やす! 医師のための投資術
北尾龍典(きたお・たつのり)
株式会社レオンホールディングス代表取締役。(株式会社レオン都市開発を含む、グループ会社9社を経営)1974年、滋賀県大津市に生まれる。土地、建物などの不動産に興味があったため、大学在学中に宅地建物取引士の資格を取得。卒業後、不動産会社に就職し、不動産に興味を持つ医師と多く接するが、あまりにもお金に対する知識がない人ばかり。寝食を忘れて患者さんのために尽くす、多くのドクターの将来に危機感を覚える。2004年、不動産を中心に、資産の有効活用をアドバイスする、株式会社レオン都市開発を設立。将来に不安を抱える医師や、不動産で資産を築きたい人々のために、先を見据えたコンサルを行っている。不動産会社は毎年6000軒開業し、5000軒廃業するといわれる中、総管理戸数4000戸を目前にし、16年以上、堅実に利益を出し続けている。

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