本記事は、北尾龍典氏の著書『手間をかけずに資産を増やす! 医師のための投資術』(ポプラ社)の中から一部を抜粋・編集しています
稼ぐ医師、稼げない医師、何が違う?
医師としての進路を考えるとき、大まかに、研究を重視するなら大学教員、臨床で力を発揮するなら勤務医、稼ぎたいなら開業医、という選択肢があると言われています。
この本はドクターの資産を増やすための本です。
ここでは「稼ぐ」という観点から話を進めていきましょう。
まずは「稼ぐ」代表格と言われる開業医の平均年収は、およそ2700万円。確かに勤務医の約1200万円より2倍以上高くなっています。
とはいえ、ひとくちに「開業医」といってもさまざまな科目があり、年収は大きく異なります。
たとえば、最も平均年収が高いのは美容整形外科で、およそ8000万円。なかには1億円以上稼ぐ医師もいるでしょう。次に平均年収が高いのは美容皮膚科の2600万円です。3番目は精神科医で、およそ2000万円と言われています。
しかし実際は、ほとんどの開業医がこれほど稼げているわけではありません。
開業医の3割は赤字という調査結果があり、科目によって大きな差があるのです。
もちろん開業医だけではなく、勤務医の間でも年収には違いがあります。
厚生労働省の「第21回医療経済実態調査(2017年)」によると、勤務先の経営母体によって年収は大きく異なります。
たとえば「医療法人」などの民間病院の勤務医の平均年収は1452万円です。社会福祉法人などの法人が経営する病院ではおよそ1300万円、国民健康保険団体連合会などの公的な病院は1200万円台であり、国立の病院では1100万円台に下がります。
また、勤務先が都心であれば競争が激しいため、年収は1500万円で頭打ちになると言われていますが、離島や僻地などでは医師不足を理由に、2000万円以上を提示する病院も少なくありません。
そのため、都心に住みながら埼玉などに通う医師もいます。
また、調査による年収はあくまでも平均値であり、同じ病院に勤務している同年代のドクターでも、年収に差があることもあり得ます。
私たちはこれまで、3000人の医師と接してきて、勤務する病院の場所や経営母体などにかかわらず「稼ぐ医師」には、3つの共通の特長があると考えます。
(1)コミュ力が高い (2)新しいことにチャレンジできる (3)実力がある
では「稼ぐ医師」の特長はどういうことか、次から一つ一つ、説明していきましょう。
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