なぜ「IP(知的財産)ビジネス」が注目されている?現代企業が押さえたいIP戦略の実情やポイント
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アニメなどのコンテンツ市場が拡大した影響で、最近では多くの企業がIPビジネスに注目している。すでに成功を収めた企業も多く、今では数億規模の売上を記録するケースも珍しくない。興味をもつ経営者は本記事でIPビジネスの概要や実情を押さえていこう

目次

  1. そもそも「IPビジネス」とは?
    1. アニメやゲームだけではない!IPビジネスの具体例
  2. 企業がIPビジネスを始める3つのメリット
    1. 1.人気が定着すると息の長いビジネスになる
    2. 2.本業として取り組む必要がない
    3. 3.自社のイメージアップや宣伝につながる
  3. IPビジネスのデメリットと注意点
    1. 1.短期間では大きな収益につながらない
    2. 2.知的財産の管理に手間がかかる
    3. 3.一部の地域では権利が無視されることも
  4. 国内におけるIPビジネスの背景と実情
    1. IPビジネスが注目された背景
    2. IPビジネスの実情
  5. 成功事例から学ぶIPビジネスのポイント
    1. 【成功事例1】IPビジネスと資本業務提携を組み合わせ、海外へと進出
    2. 【成功事例2】知的財産の活用事例が多いパートナー企業と契約
  6. IPビジネスはじっくりと計画を立てることから始めよう

そもそも「IPビジネス」とは?

IPビジネスとは、自社が生み出した知的財産によって収益(ライセンス使用料)を得るビジネスのことだ。IPは「Intellectual Property」の略であり、日本語訳では知的財産を意味する。

知的財産を生み出した者には、その財産を使って利益を得る権利(知的財産権)が認められている。その権利は海外市場でも活用することが可能であり、最近では日本発の漫画やゲームが海外で販売されることも珍しくなくなった。

そのため、多くのファンを獲得できるような知的財産を考案すれば、想像以上のビッグビジネスにつながる可能性がある。

アニメやゲームだけではない!IPビジネスの具体例

知的財産と聞くと、アニメやゲームなどの作品をイメージする方は多いだろう。しかし、以下で紹介するようにIPビジネスにもさまざまな形がある。

・制作したアニメなどのコンテンツを、アプリや専用サイトで継続的に配信
・根強いファンを獲得した作品を、パチンコやグッズ製作などに二次利用
・アミューズメント施設やイベント施設とのコラボレーション
・革新的なシステムを開発し、他社にそのライセンスを販売
・CMやイベントへの出演

すべての知的財産に該当するわけではないが、IPビジネスではブランド力や訴求力の高いものを制作すると、その製作物を二次利用・三次利用できることがある。漫画の人気作品やマスコットキャラクターなどをイメージすると、大きなビジネスにつながることが分かるはずだ。