日経平均   29,688.33 円 ▼ 119.79 円
≪東証一部≫
売買高    11億7,339万株
売買代金  2兆7424億6200万円
値上り銘柄数 410 銘柄
値下り銘柄数 1,706 銘柄
騰落レシオ(25日) 88.04 %
為替 1ドル=114.85 円

☆ 市況概況 ☆

清水洋介,投資戦略
(画像=PIXTA)

買い先行も「悪い円安」で冴えない展開

米国株が堅調となったこともあり、買戻しも交えて買い先行となった。ただ、寄り付きの買いが一巡となると買い気に乏しく手仕舞い売りに押されて軟調となり下値を試す動きとなった。さすがに29,600円を意識するところまで下げると買戻しも入り、下げ渋りとなったが戻りも鈍く冴えない展開となった。

昼の時間帯も特に買いは見られず、後場に入ると再度下値を試すような動きも見られた。それでも半導体関連銘柄などが買戻しを交えて大きく上昇となり、指数を支える形で日経平均は下げ渋りとなった。結局最後まで買い気は戻らず冴えない展開となった。円安も好感することもなくコスト高要因とされて売り材料となった。

小型銘柄はまちまちだが、買戻し一巡感から冴えないものが多かった。東証マザーズ指数は小幅安、二部株指数は軟調、日経ジャスダック平均は小幅高だった。先物はまとまった売り買いも少なく、散発的にまとまった売りも見られたが大きく方向付けるようなこともなかった。

相変わらず日経平均と実体相場の乖離がみられる展開だった。東京エレクトロン(8035)が1社で日経平均を70円近く押し上げ、アドバンテスト(6857)と日東電工(6988)を加えて3社で100円強日経平均を押し上げた。当面相場全体としては手掛かり難でさえない展開が続きそうだ。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
寄り天に近い形で包み足となった形だ。ここから調整となる形であり、25日移動平均線や雲までの調整は見られそうだ。

☆ あれやこれやと一言 ☆

円安が進んだが特に好感するということでもなく、コスト上昇ということで逆に悪材料とされた感じだ。特に買い上がる材料がなく、米国をはじめとしてインフレ懸念、スタグフレーション懸念が強まるなかでのコスト上昇が嫌気された面もあると思う。

ここからさらに米国の金利上昇には警戒することになりそうだ。まだ米国金利の上昇が信用収縮というところまで行っていないので、暴落ということはないと思うが、円安が進んでコスト上昇からスタグフレーション懸念が強まるようであれば売り急ぐ場面も出て来るかもしれない。

日経平均は影響の大きな銘柄で何とか値を保っている形だが、調整感が強まっている。3万円を超える雰囲気もないということで戻り売りから上値が重くなれば、売り急ぐということもあるだろう。空売りが積み上がれば堅調な展開も期待されるが、積み上がらなければ手仕舞い売りに押されることになるだろう。

積極的に買い上がる動きが見られず3万円を付けないということがコンセンサスとなりそうだ。そうなると買われすぎ銘柄の上値がさらにおもくなり、指数を下押すようなこともあるのだろう。

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清水 洋介(しみず ようすけ)
証券アナリスト・フィナンシャルコンシェルジュ。「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。『ユーチューブチャンネル』も人気!

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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。