フレームワークを活用する際の注意点

経営戦略に役立つフレームワークは多く存在するものの、使い方を誤ると間違った分析結果が出てしまう。そこで以下に、フレームワークを活用する際の注意点をまとめた。

自社の目的や特性に合ったものを選ぶ

同じものを分析する場合であっても、活用するフレームワークによって結果は変わってくる。例えば、SWOT分析と3C分析はいずれも内部環境・外部環境を分析するものだが、前述の通り3C分析では流動的な要素が加味されない。

したがって、経営戦略のフレームワークを選ぶ際には「自社の目的」と「自社の特性」に合ったものを選ぶことが重要だ。また、1つのフレームワークで分析できる内容は限られているため、複数のフレームワークを組み合わせることも検討しよう。

フレームワークによる分析は目的ではない

フレームワークの活用に慣れると、分析自体が目的になってしまうことがある。しかし、最終的な目的は経営戦略の策定であり、フレームワークの活用はそのための手段に過ぎない。

また、従業員による話し合いやアイディアの出し合いなど、経営戦略を策定する方法はほかにもいくつかある。フレームワークはあくまで手段の1つであり、分析した結果が必ずしも正しいとは限らないので、依存しすぎないように注意しておこう。

経営戦略まで落とし込むことを忘れずに

質の高い経営戦略を立てるには、さまざまな角度から内部環境・外部環境を分析することが重要だ。そのための手段として、今回紹介したフレームワークはぜひ活用していきたい。

ただし、フレームワークはあくまで手段なので、分析結果はきちんと経営戦略まで落とし込んでいこう。

著:片山 雄平
1988年生まれのフリーライター兼編集者。2012年からフリーライターとして活動し、2015年には編集者として株式会社YOSCAに参画。金融やビジネス、資産運用系のジャンルを中心に、5,000本以上の執筆・編集経験を持つ。他にも中小企業への取材や他ライターのディレクション等、様々な形でコンテンツ制作に携わっている。
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