◉プロフェッショナルとしてのキャリアを重ねて思うこと


このように様々な方達の面接を日々担当しますと、いわゆる「若者」達と話す機会が多くなります。そして、私自身の年齢が上がったこともあり「我々の業界、あるいは業界を問わずプロフェッショナルとして成功し活躍をする為の条件とは何なのだろうか」と漠然と考える機会が多くなってきました。

私は夢に日付を入れるといったことに以前は憧れのようなものがあったものの、実際にそれを実行したことがありません。
「夢に日付を」は確か渡邊美樹さんが火付け役だったと思います。これは自分でビジネスを立ち上げられる方に多く見られる傾向なのかもしれません。

正直な話、私は自分の夢を10年といったスパンに渡って打ち出せるほど、確固たるビジョンを持てたことはありません。
以前にも書きましたが、私はいわゆる創業者(経営者ではありません)という方達に無条件に敬意の念を抱いてしまいます。会社を創業するという、多分自分はしないであろう人生の一大イベントを、成し遂げられている方達であるという思いがそう感じさせるのかもしれません。

参考: 「創業社長VSサラリーマン社長」~アジアの富裕層ビジネスから見えてきたもの~

しかしながら、私が敬愛してやまない国内外の創業者の方達が、私のことを大事なビジネスパートナーだと認識してくださり、実際に何物にも代え難い深い関係を築けるようになるにつれて、私の価値観はだいぶ変わってきました。
プロフェッショナルとして通用するようになってきたという自信が、そう感じさせるのだと思います。


◉活躍できるプロフェッショナルとしての条件


プロフェッショナルとして大切なことは何かと言われたとき、一言でお伝えするのは大変難しいのですが、あえてお答えするのなら、“日々のルーティーンとしての努力をしっかりと怠らずにやり続けるということ”だと思います。

例えば私の場合は今現在毎日のルーティーンとして、新聞を4誌、経済系の雑誌を週に1誌、政治系の雑誌を月にもう1誌、それに加えて日々のレポート、時間があれば好きな読書を英語だけで行うようにしています。
プライベートバンカーとしてお客様とお会いし、お話をし、お取引頂くことを日々の業務だとすれば、ルーティーンは自分自身の根底を形成するライフワークであると言えます。

「何だ、そんなことか」と思われるかもしれません。しかしこの作業を突き詰めて5年、10年とできる人は余りいないと思われます。
私は他業界を経験したことがないので他の業界のことはわかりませんが、我々の業界ではこのルーティーンができているかどうかがある程度の年齢になりますと非常に大きな差になるように思われます。