コツコツ貯めた100万円、臨時収入で得た100万円。あなたならどのように使いますか。
人それぞれではありますが、2022年を迎え、心機一転。今年こそは資産運用を始めてみてはいかがでしょうか?

今回は資産運用方法について、利益の仕組みやメリット・デメリットも含めて詳しく解説します。

資産運用をする前に確認すべき2つのこと

2022年こそは投資デビュー! 5つの中から選ぶ自分に合った投資方法
(画像=ipuwadol/stock.adobe.com)

運用を始めてから困ったり後悔したりしないために、以下の2点を確認しておきましょう。

資産運用は余剰資金で行うということ

まずは、保有するお金を以下の4つに分けましょう。

<資金の4分類>
・生活資金:生活に必要なお金
・緊急資金:不意の出費に備えるお金
・準備資金:住宅購入費用や教育費用など、使う予定があるお金
・余剰資金:10年程度は使う予定がないお金

資産運用の中には元本が保証されていないものもあるため、生活資金は運用に回さず確保しておくことが大切です。緊急資金や準備資金を運用する場合は、安全性が高く現金化しやすい投資先を選びましょう。

当面は使う予定がない余剰金は目減りしても生活に支障がなく、リカバリーの時間も十分残されています。投資は余剰資金を用いるのが鉄則です。

リスクがあるからリターンがあるということ

投資では、利益と損失の振り幅を「リスク」と呼びます。

資産運用にはリスクがつきものです。大きなリターンが期待できるものはリスクも高く、リスクが低いものはリターンも小さくなります。ローリスク・ハイリターンという夢のような運用方法は存在しないものと考えましょう。

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資産運用には以下のようなリスクがあります。

<資産運用の主なリスク>
・信用リスク:投資先が破綻するリスク
・カントリーリスク:国や地域の情勢が資産価格に影響するリスク
・価格変動リスク:価格の変動が評価額に影響するリスク
・為替変動リスク:為替相場の変動が資産価格に影響するリスク

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リスクを完全になくすことはできませんが、投資先や購入時期を分散することでリスクの低減を図れます。

<資産運用の3つの分散>
・時間の分散:購入タイミングを複数回に分けること
・資産の分散:株式、債券、投資信託など、投資商品の種類を分けること
・地域の分散:国内と海外、先進国と新興国など投資先の国や地域を分けること

分散投資を組み合わせると、より効果的なリスクコントロールができます。

手元の100万円を増やすための投資方法5つ

資産運用①預貯金

日常的に利用している人が多い「預貯金」も、立派な資産運用です。

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預貯金で得られる利益は「利息」です。運用利率は金融機関や口座の種類によって異なり、大手銀行よりもネット銀行のほうが高めです。

一般的に利率は普通預金よりも定期預金のほうが高めに設定されていますが、提携サービスの利用やキャンペーン参加などを条件に、普通預金でも高い利率が適用されるものもあります。使い勝手などを考えて、自分に合った預貯金口座を探しましょう。

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預貯金の最大のメリットは安全性の高さです。基本的には元本が保証されており、万一金融機関が破綻しても一定額の預金が保護される制度があります。現金化しやすいため、緊急資金の運用にも適しています。

デメリットはインフレリスクに弱いことです。運用利率が低いため物価上昇率に追いつかず、お金の実質的価値が相対的に目減りしてしまうのです。

資産運用②外貨預金

外貨預金とは、円貨を外貨に交換して運用する預金のことです。取り扱う外貨の種類は、金融機関によって異なります。

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外貨預金の利益は円貨預金と同じく「利息」です。また、円貨と外貨を交換する際の「為替差益」も期待できます。

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外貨預金のメリットは、円貨預金よりも高い利率で運用できることです。為替相場が円安に動いた場合は、安く買って高く売れるため為替差益も生じます。

一方で、外貨預金には以下のようなデメリットがあります。

・為替手数料:円貨と外貨を交換するたびに手数料がかかる
・預金保証制度対象外:万一金融機関が破綻した際に預金が保護される制度がない
・為替差損:為替相場が不利な方向に動いた場合、外貨と円貨の交換によって損失が生じる

外貨の定期預金では、満期後の扱いをよく確認しておくことが重要です。満期後の扱いは金融機関によって異なりますが、主に以下の3タイプに分けられます。

A.自動継続:同一期間の外貨定期預金を継続
B.自動解約後、円貨口座へ:満期時の為替相場で円貨と交換
C.自動解約後、同一外貨口座へ:同一外貨の普通預金口座に振り替え

円貨への交換タイミングを自分で決定できるのは、「C.自動解約後、同一外貨口座へ」のみです。為替差損の大きさによっては、利息が相殺されたり元本割れを起こしたりする可能性があります。事前によく確認しておきましょう。

資産運用③株式投資

株式とは、企業が事業資金を募る際に発行する「出資証券」のことです。株式投資は、企業の成長を支援するために個人が資金を投じる仕組みといえます。

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株式投資の利益には、「譲渡益」と「配当金」があります。

譲渡益は、株式を購入価格より高く売却できた場合に得られる売買差益です。例えば、100万円で買った株が105万円で売れば利益に、95万円で売れば損失になります。

配当金は企業が得た利益の一部を株主に還元するもので、保有期間中に保有株数に応じて支払われます。

自社製品やサービスなどの優待が受けられる「株主優待」も株式投資の魅力です。ただし、配当金や株主優待がない企業もあります。

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株式投資のメリットは企業の成長によって株価が上昇し、大きな利益を狙えることです。すでに業績が安定している企業に投資して、継続的な配当金収入を狙うこともできます。

デメリットは、株価の下落によって大きな損失が生じるおそれがあることです。元本保証はなく、投資先企業が破綻した場合の保証もありません。

投資する企業や売買のタイミングを見極めるためには情報収集のほか、分析をするための知識や時間も必要です。ハードルの高さをデメリットと感じる人もいるでしょう。

資産運用④債券投資

債券とは、国や地方自治体、企業などが発行する借用証書のことです。

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債券投資は、債券発行元に個人がお金を貸すという仕組みです。定期的な「利子」収入があり、満期時には額面全額が返ってきます(償還)。

満期を迎える前に売却することもできます。買った時よりも高い金額で売ることができれば、「譲渡益」を得られます。

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債券投資では大きな利益は期待できませんが、継続的に利子収入を得られることと、満期時に額面全額が戻ってくるという安心感がメリットです。

ただし、運用利率が低い債券はインフレリスクに弱いといえます。債券の発行元が破綻した場合の保証はなく、元本の払い戻しが約束どおりに行われない可能性もあります。途中で売却する際の価格によっては、損失が出る可能性があることも覚えておきましょう。

資産運用⑤投資信託投資

投資信託とは、株式や債券などの金融商品を組み合わせたパッケージ商品のことです。商品の組み合わせや運用方針などによってさまざまなバリエーションがあるため、自分の投資目的と合致する投資信託を選ぶことが大切です。

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投資信託で得られる利益は、株式や債券と同じく「譲渡益」です。「譲渡益」は、売却時の価格が購入時価格を上回っている場合に得られます。

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投資信託は初心者でも投資しやすく、メリットが多い金融商品です。

・複数の金融商品が組み込まれているため、分散投資ができる
・複数の投資家から運用資金を集めるため、少額投資が可能
・運用はプロが行うため、知識や時間がなくても投資できる
・販売会社、運用会社、信託銀行の3機関で運営しており、どこかが破綻しても投資資産に影響がない

デメリットは、プロに任せるための手数料がかかることです。元本保証や運用成果に対する保証もありません。

効率のよい資産運用のためにコスト軽減を目指す

運用で得た利益には、20.315%の税金がかかります。例えば100万円を利率5%で1年間運用した場合の利益は5万円ですが、1万円以上が税金として差し引かれるため、税引き後の利益は3万9,843円になります。

税負担を軽減するために、非課税制度の利用も検討するとよいでしょう。

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NISAは、個人投資家のための税制優遇制度です。一般NISAには「年間120万円・最長5年」、つみたてNISAには「年間40万円・最長20年」の非課税枠があります。非課税枠を利用した投資の運用利益には、税金がかかりません。

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iDeCo(個人型確定拠出年金)は私的年金制度のひとつです。公的年金と違い加入は任意ですが条件がありますので確認が必要です。積立時、運用時、受給時と3つのタイミングで税制面のメリットがあり、節税しながら老後の資産形成が可能です。ただし、60歳になるまで資産を引き出すことができません。

自分に合った投資方法を選ぶことが大切

老後資金に上乗せしたい場合は、投資信託などを長期で運用することでリスクを抑えつつ、安定した利益を狙うとよいでしょう。「すぐに大きく増やしたい」という場合は多少のリスクを覚悟して、値動きの大きい株式などに投資することになります。
100万円を「いつまでに、どのくらい増やしたいのか」を考えて、自分に合った投資方法を選んでください。

※上記は参考情報であり、株式投資や債券投資、そのほかの投資を推奨するものではありません。

(提供:Wealth Road