本記事は、長期株式投資氏の著書『オートモードで月に18.5万円が入ってくる「高配当」株投資 ど素人サラリーマンが元手5万円スタートでできた!』(KADOKAWA)の中から一部を抜粋・編集しています
「下落率の高い銘柄を買う」という戦略
最悪を知っておくことは、株式市場で生き残る上で非常に大切です。
暴落が来ると分かっていても、具体的な数字でイメージしておかなくては、リアリティに欠けて具体的な対策を練ることは難しいでしょう。
想定していなかった事象が発生すると、対処するのに多大な労力と困難をともないます。
しかし、暴落が起こった時にどうするのかをあらかじめ決めておけば、パニックになって相場から退場させられるという最悪の事態だけは、少なくとも回避できるはず。
21世紀の株式市場を振り返って、最悪を想定するとしたら?
100年に1度の暴落と言われたリーマンショックが妥当でしょう。
また、直近のコロナショックも、10年に1度は起こり得る暴落として認識しておきたいところです。
それでは、個別株がどの程度の下落となったのか、具体的に数字を見ていきましょう。
図21では、日本を代表する大企業の株価が、コロナショックでどれほどの影響を受けたか、コロナショック前の株価とコロナショック後の株価を比較したものです。
また、同銘柄におけるリーマンショック時の下落率も掲載しています。
コロナショックでは数カ月という比較的短期間で株価が戻りましたが、リーマンショックでは数年をかけて最安値を付けた銘柄も少なくありません。
長期間にわたって株価が低迷する事態も起こり得ることは、あわせて知っておきたいところです。
これまでの暴落では、とくに金融やリース、建設機器等の下落率が高くなっています。ただ、下落率の高い銘柄は、株価が反転して上昇局面に入った時の上昇率も高くなります。
なので、暴落が起こった時には、そのような下落率の高い銘柄を中心に買っていくという戦術を取ることもできるのです。
また、株価に過熱感があると感じている時は、暴落時に下落率が小さいことが予想される通信や医薬、食料品等の生活必需品関連株を中心に買っていくのも、暴落耐性を高めるという観点から、選択肢としてはありだといえるでしょう。
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