本記事は、長期株式投資氏の著書『オートモードで月に18.5万円が入ってくる「高配当」株投資 ど素人サラリーマンが元手5万円スタートでできた!』(KADOKAWA)の中から一部を抜粋・編集しています
初心者が選ぶべき銘柄とは?
証券口座に投資資金を入金したら、次は実際に株を買っていきましょう。
どの銘柄を買うかを考えることは株式投資の醍醐味の一つだと思いますが、株式投資に慣れるまでは、「倒産可能性の極めて低い17銘柄」を中心に投資していくのが無難でしょう。
その上で、自分が投資してみたいと思えるような銘柄を3銘柄ほど選択して、ポートフォリオに組み込んでみましょう。私も当然、そうします。
またその際は、「連続増配を継続している銘柄」や、「株主優待を実施している銘柄」からも選ぶと思います。
中には連続増配を継続していながら、株主優待を実施している銘柄もあります。選択肢は無数にありますので、ご自身で考えて選んでみてください。
ここからは、具体的な手順をステップ形式で紹介していきます。
ステップ1 20銘柄を1株ずつ買う
1週間に1銘柄ずつ買ってもいいですし、資金に余裕のある方は毎日1銘柄ずつ増やしていくのもいいでしょう。
ただし、一気に買うことは避けてください。繰り返しますが、投資初心者が最も大切にすることは、相場で生き残ることです。
「まずは生き残れ、儲けるのはそれからだ」
と自分自身に言い聞かせながら、じっくりと取り組んでください。
ステップ1で20銘柄を1銘柄ずつ買い続けていくと、1週間に1銘柄ずつ投資した方は約5カ月後に、毎日1銘柄ずつ投資した方は約1カ月後に、20銘柄に分散されたポートフォリオができています。
こうしてステップ1を終えたとき、同じ1株でも、株価が数百円の銘柄もあれば、数千円のものもあるはず。各銘柄への投資金額は、株価によりバラバラでしょう。
次のステップでは、このバラツキを調整していきます。
ステップ2 各銘柄への投資金額を均一に調整
ステップ2では、投資金額を均一に調整していきます。
「どういうこと?」と思ったかもしれないので、具体的に分かりやすく説明しますね。
たとえば、保有している銘柄で最も高い銘柄Aの株価が1株6,000円、最も安い銘柄Bの株価が1株600円としましょう。
この場合、最も安い銘柄Bを9株、買い増しします。すると、銘柄Aへの投資金額は、株価6,000円×1株=6,000円。銘柄Bへの投資金額は、株価600円×10株=6,000円。これで投資金額を均一に調整できました。
同様に、株価1,000円の銘柄Cがあれば、5株買い増しして、株価1,000円×6株=6,000円。株価2,000円の銘柄Dがあれば、2株買い増しして、株価2,000円×3株=6,000円。
このように調整を続けていくことで、投資金額が20銘柄にほぼ均一に分散された株式ポートフォリオが完成します。
ここに到達するまでの期間は、1週間に1銘柄ずつ投資してきた方は10カ月程度、毎日1銘柄ずつ投資してきた方で2カ月程度です。
実はこの段階ですでに、ポートフォリオは理想的な形になっています。
明確な投資目的を持たず、投資手法も学ばすに何となく投資している個人投資家とは、雲泥の差がついているのです。
自信を持ってください。
ステップ3 キャッシュを含めてポートフォリオを考える
ステップ2までで、株式ポートフォリオは完成しています。
あとはコツコツと1株投資を継続していくことで、運用資産は増加していきますし、得た配当金を再投資することによる複利効果で、そのリターンはどんどん加速するでしょう。
いよいよ最終段階のステップ3では、現金比率とリバランスを考慮したポートフォリオを構築していきます。
「ご自身の年齢と同じ数値の%」を現金で保有しておき、その現金比率を維持するため、1年に1回リバランスするというものでしたね。
具体的な方法としては、証券口座へ入金しても、その全額を投資にまわすのではなく、一定金額を現金で残しておくようにするのです。
これも一気にやろうとせずに、積立投資を継続しながら、徐々に現金比率を増やしていけばよいと思います。ちなみに私は44歳なので、株式:現金=56:44となります。
このような過程を経て、最終的には、株式と現金の比率が一定に保たれ、株式は20銘柄に均等に分散されたポートフォリオが構築されるというわけです。
あとは継続あるのみ。
1株投資を継続して、保有株数が100株に達すると、株主優待を受け取れる銘柄もあります。もちろん配当金も定期的に振り込まれ、その金額は毎年増加していくでしょう。
1年も続けていれば、株式投資への理解も深まっているはず。自分なりの考えを反映させた投資を試みるのもおもしろくなるでしょう。
この段階までくれば、株式投資を楽しみながら実践できるようになっているはずです。
いかがでしたか? 拍子抜けするくらい簡単だったのではないでしょうか。
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