「セルフ脱毛サロン」や子どもの需要も?
脱毛市場では、時代の変化とともに新たな需要やビジネス形態も生まれている。最近は、ユーザーの利便性を重視した「セルフ脱毛サロン」や、10代以下を対象とした「キッズ脱毛」などのニーズが高まっているという。
「セルフ脱毛サロン」で無人経営、24時間営業も
「セルフ脱毛サロン」や「無人脱毛サロン」と呼ばれる形態の脱毛サロンが話題だ。サロン用の脱毛機器をセルフで利用できるようにしたサロンで、施術者がいないため人件費を抑えて低価格でサービスを提供している。それに加えて、月額制の通い放題プランや予約の取りやすい24時間営業、追加オプションでエステティシャンを派遣するサービスを設けるなど、各社が工夫を凝らしている。
10代の需要も増加、親世代の影響か
10代以下の年齢層での脱毛ニーズも高まっている。脱毛サロン「エピレ」では、7〜15歳の女性が対象の「キッズ脱毛」の新規顧客が、2011年からの10年間で約55倍になったという。
水泳やバレエなど習い事で肌を露出する機会が多かったり、小学校高学年になるにつれて美容意識が高まったり、子ども本人の意向によって脱毛することもあるだろう。また、子どもの親世代は脱毛経験率が高い30代が多く、親がサロン脱毛の経験者であるため、抵抗がないことも影響しているようだ。
脱毛市場の拡大に期待
脱毛市場は、需要の高さからビジネスチャンスと捉えた異業種からの参入も増えている。今後コロナ禍が落ち着きを見せれば、久々の旅行やリゾート地に出かけるために、ムダ毛を気にする人が増えるかもしれない。セルフサロンや低価格で高性能な機器の台頭でコストを抑えた経営形態もあり、今後さらなる市場の拡大に期待したい。
文・岡本一道(金融・経済ジャーナリスト)