アウトモビリ・ランボルギーニ ジャパンは、シミュレーターを使ったeスポーツによるランボルギーニ使いの日本一決定戦「Lamborghini Japan e-campione(ランボルギーニ ジャパン イー・カンピオーネ)」を開催。熱いバトルが繰り広げられた様子をレポートする。
Lamborghini Japan e-campione(ランボルギーニ ジャパン イー・カンピオーネ)
このイベントは「ウラカン テクニカ」の発売を記念して行なわれたもの。全国にある9つのランボルギーニディーラー(仙台、麻布、芝、横浜、名古屋、大阪、神戸、広島、福岡)で行なわれた予選から勝ち上がった1名ずつが、2022年7月30日に東京都港区六本木にある「ランボルギーニ・ラウンジ東京」に集結。
3人ずつ3グループでまずは予選レース(セミフィナーレ)を戦い、それぞれの勝者3名により決勝レース(フィナーレ)を行うというもの。今回は仙台と広島の参加者が来られなかったために、7名での戦いが繰り広げられた。
ランボルギーニ テクニカは、最高出力640ps/最大トルク565Nmを発生する5.2LのV10NAエンジンをミッドシップに搭載するRWD(後輪駆動)モデル。0-100km加速性能は3.2秒、最高速度は325km/hを誇り、ウラカンEVO RWDとウラカンSTOの中間的な役割を担う。
今回のイベントでは、このパフォーマンスをシミュレーターのソフトに読み込ませており、ほぼ同じ感覚での操作が可能だという。
ランボルギーニ・ジャパン広報の山岸氏は「コロナ禍でサーキットに実際集まってのイベントがなかなかできない中ですが、ウラカン テクニカをシミュレータですが思いっきり走ってもらって体感していただきたい」とコメントしてくれた。
実車さながらの迫熱のデッドヒートを展開
予選レースは富士スピードウェイを舞台に行われたが、最初から迫熱のデッドヒートが展開された。というのも、ここに集まったメンバーはすでに各ディーラーの予選を勝ち抜いてきた猛者ばかりで、シミュレーターの扱いにも慣れているからだ。また、マナーもとても良く、ぶつけてコース外に追い出すなどということも見られず、とてもクリーンなファイトを見ることができた。
この予選から決勝に進んだのは麻布のParkさん、横浜のYajimaさん、名古屋のIchiroさんの3名。決勝の舞台は鈴鹿サーキットで、まずは5分の練習走行が行なわれ、そのタイム順でグリッドを決める。そこからすでに駆け引きは始まっているようで、3選手とも1つでも前のグリッドを狙って、タイムアタックを行っていた。
決勝はさらに接近戦が演じられた。3台が常に視界の中に入る中でのバトルとなり、1ミスが命取りになるとても緊張感ある戦いとなった。これはやっている3人も緊張しただろうが、見ているこちらも緊張したほどだった。まさに現実でサーキットでレースをしているような、迫力すら感じられるレースだった。
この接近バトルを制したのは、名古屋のIchiroさん。
優勝・Ichiroさん(写真中)「練習(タイムアタック予選)では単独走行をして他車とからまないようにして、きっちりタイムを出すことができました。レースでは1周目のタイヤが冷えているのですが、あえてそこを狙って、1周目勝負に出てうまくいきました」
2位・Yajimaさん(写真左)「鈴鹿は最初に前に出ないと抜けないというのはわかっていた。前のクルマのミスを誘って待っていたが、まったくミスをしてくれず抜けなかった」
3位・Parkさん(写真右)「お2人のレベルがとても高かったですね。僕も後ろでミスを待っていたんですけど、チャンスは1度も来なかったです」
イベントの最後に広報の山岸氏は「クリーンな接近戦が見られ、とても盛り上がったイベントになりました。今後はウルスを使って、ダートコースでやってみても面白いかもしれませんね。みなさん、今日はご協力いただき、ありがとうございました」というコメントで締めくくった。
(おまけ)急遽開催のメディア対抗レースはカードラが制す!
実はこのイベントが終了後、この日取材に来ていたメディアによる対抗レースが急遽開催された。
舞台となったのは鈴鹿サーキット。筆者自身、実車で走った経験こそあるものの、ウラカン テクニカのようないわゆるスーパーカーでの経験ではなかったため、1コーナーや130Rをいったい何km/hで飛び込んでいいのかもわからない状況でスタート。
とにかく飛び出さないように走ろう心に誓いと淡々と周回していると、賞典外で参加していたプロドライバーの真田拓海選手とデッドヒートに。こらえきれずスピンをしてしまい、万事休す、かと思ったら、ほかのお2人もそれなりにスピンをしていたようで、なんと優勝してしまいました。
終わってみると、たったの3周でしたが、腕と足はパンパン。シミュレーターがプロの練習に使われるというのも納得でしたが、今回のイベントに参加していた人たちのレベルの高さを改めて思い知りました。
(提供:CAR and DRIVER)