この記事は2022年9月20日に「ニッセイ基礎研究所」で公開された「ハロウィンジャンボの狙い目は?-一攫千金のドキドキ感か、1万円以上当せんのワクワク感か」を一部編集し、転載したものです。

宝くじ
(画像=aduchinootonosama/stock.adobe.com)

目次

  1. ジャンボは100万円以上の当せん本数が1.9倍に増加
  2. ミニは1万円以上の当せん本数が約14%増加
  3. ハロウィン気分を高める宝くじの買い方

猛暑が続いた夏が過ぎ去り、過ごしやすい秋の季節が訪れている。2年半以上も続いているコロナ禍は第7波が徐々に落ち着いてきており、感染した自宅療養者の療養期間を短縮したり、入国者に対する水際対策を緩和したり、オミクロン株対応ワクチンの接種を開始したりするなど、感染拡大防止と社会経済活動の両立に向けた取り組みが進んでいる。

そんななか、今年も9月21日からハロウィンジャンボ宝くじが発売される。最高当せん金は1等前後賞合わせて5億円と高額だ。当せん金や当せん本数などのなかには、昨年から変更されている部分もある。その変更点をみながら、今年は何を狙うべきか考えてみよう。

ジャンボは100万円以上の当せん本数が1.9倍に増加

ハロウィンジャンボ宝くじには、他のジャンボ宝くじと同様、「ジャンボ」と「ジャンボミニ」の2つがある。「1等前後賞合わせて5億円」のうたい文句で販売されるのは、ハロウィンジャンボだ。ハロウィンジャンボミニの当せん金の最高額は、1等前後賞合わせて5,000万円となっている。

それでは、今年のハロウィンジャンボは、昨年と比べて何が変更となったのか、具体的にみていこう。主な変更点として、5つあげられる。

(ハロウィンジャンボの主な変更点)
(1) 2等の当せん金が、500万円から1,000万円に倍増
(2) 3等(当せん金100万円)の当せん本数が、1ユニット(1,000万枚)あたり、50本から100本に倍増
(3) 4等(当せん金5万円・1ユニットあたり当せん本数1000本)はなくなった
(4) これらの結果、1ユニットあたりの当せん本数は112万1,154本から112万204本に減少
(5) 1枚300円に対する当せん金の平均受取額は、141.99円から142.99円へと増加

つまり、まず、(1)で2等の当せん金を倍増。そして併せて、(2)の3等の当せん本数の倍増と、(3)の4等をなくすことの間で振り替えを行ったわけだ。これにより、100万円以上の当せん金が当たるくじの本数は、1ユニットあたり、昨年の55本から今年は105本へと1.9倍に増加する。

ハロウィンジャンボは、本命の「1等前後賞合わせて5億円」とともに、2等1,000万円や、3等100万円の当せんに照準を合わせた、高額当せん金狙いの宝くじと位置づけられそうだ。

ミニは1万円以上の当せん本数が約14%増加

一方、ハロウィンジャンボミニはどうか。ハロウィンジャンボと違って、当せん金の最高額は1等前後賞合わせて5,000万円にとどまるが、その分、2等以下の当せんの期待は大きい。昨年と比べると、主な変更点は4つにまとめられる。

(ハロウィンジャンボミニの主な変更点)
(1) 昨年の2等(当せん金5万円・1ユニット(1,000万枚)あたり当せん本数4,000本)はなくなった
(2) これに代わって、今年の2等(当せん金100万円・1ユニットあたり当せん本数100本)が新設された
(3) 3等(当せん金1万円)の当せん本数が、1ユニットあたり4万本から5万本に増加
(4) これらの結果、1ユニットあたりの当せん本数は114万4,012本から115万112本に増加

※ 1枚300円に対する当せん金の平均受取額は、140円のまま変わらず

これは、(1)で昨年の2等をなくして、(2)の今年の2等の新設と、(3)の3等の当せん本数の増加に振り替えたことになる。

この結果、1ユニットあたりでみると、1万円以上が当たるくじの本数は、昨年の4万4,012本から、今年は5万112本へと、約14%増加する。ハロウィンジャンボと比べると、ハロウィンジャンボミニの1万円以上の当せん確率は、約2.5倍となっている。

ハロウィンジャンボミニは、平均して、くじを200枚買うと当せん金1万円以上(3等以上)の当せんが1本出る形となっている。ただし、そのためには、くじの購入代金として6万円が必要となる。平均的には持ち出しとなるので注意が必要だ。

ハロウィンジャンボミニは、1等前後賞合わせて5,000万円を狙いつつ、高確率で当せん金1万円以上を目指す宝くじと言えるだろう。

ハロウィン気分を高める宝くじの買い方

まとめると、今回の宝くじは、「1等前後賞合わせて5億円」をはじめとした、高額当せん金狙いのハロウィンジャンボ。1等前後賞合わせて5,000万円を狙いつつ、高確率で当せん金1万円以上の当せんを目指すハロウィンジャンボミニ。この2つの宝くじが、選択肢として、与えられているわけだ。

5億円もの一攫千金のドキドキ感と、1万円以上の当せんのワクワク感。この2つの楽しみを味わえるように、2つの宝くじを買い揃えるのが買い方のコツといえるかもしれない。

今回の宝くじの発売期間は10月21日までと、時間はたっぷりある。ハロウィンジャンボ宝くじを買うことで、ハロウィン気分を高めてはいかかだろうか。

篠原 拓也(しのはら たくや)
ニッセイ基礎研究所 保険研究部 主席研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任

【関連記事 ニッセイ基礎研究所より】
サマージャンボ2022はシンプル化 ―― 狙いが明確な2つのくじをどう組み合わせるか?
ドリームジャンボの期待2022 ―― 当せんへの期待をどう膨らませるか?
バレンタインジャンボ どう狙うか? ―― 一攫千金か、それとも1万円以上の当せん金か
年末ジャンボ どう狙う? ―― 2つのくじのポートフォリオの考え方
宝くじの法律 ―― 日本で、「1等・前後賞合わせて30億円」の宝くじは可能か?