この記事は2023年3月7日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略

2023年3月7日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

今月3月の米国の利上げについて、アトランタ連銀のボスティック総裁から「25bp利上げを支持」発言が出たことで、現在50bp利上げ観測が冷やされている状況だ。米ドル/円も少し落ちてきている。ただこれもある程度時間が経てば耳タコになってしまって、ドル売りにはならないと思う。

また10日(金)の日銀金融政策決定会合は黒田総裁での最後の会合となる。海外勢はYCCの修正を考えているようだが、おそらくこれといった変更はないだろう。何もないとなるとドル買い・ドル買い戻し要因となる。

また同日10日(金)の米雇用統計に関しては、今回も再びNFPの強い数字が出るようであればドル金利は下がらないだろう。追認するようなドル買い要因になると思うので、そうなってくるとドルはあまり売れないと思っている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは134.75~137.30円。予想上値は日足チャートの200日移動平均線に止められた水準だ。

また、本日7日(火)現在の200日移動平均線は137.39円付近に位置しており、90日移動平均線は135.06円付近、一目均衡表の雲の上限が134.74円付近、21日移動平均線が134.36円付近にある。おそらく今週中に、雲の上限を21日移動平均線が突破するだろう。

すると下がっていく90日移動平均線と、ほぼ水平に動いている雲の上限と下から切り上がっている21日移動平均線が雲の上限辺りでクロスしそうだ。よって134.75円は相当堅いサポートになると考えている。

137.10円付近は一度、200日移動平均線で跳ね返されたレベル。しばらくは上値が重いかもしれないが、大きなトレンドはドル高だろう。少なくとも円高にはなっていない。従って瞬間的なトレードであれば跳ねたところを売るのもいいのだが、その場合は速やかに買い戻して、134円台後半や135円台前半などがあればそこはしっかりロングにしたい。

またロングから入った場合の利食いは136円台後半から137円台前半で考えている。売り先行も瞬間的なトレードなら可だが、基本は押し目買いで臨みたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。