この記事は2023年3月13日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=naka/stock.adobe.com)

2023年3月13日(月)の午前8時過ぎに現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週のパウエルFRB議長の議会証言、米国の雇用統計等の重要イベントを通過し、為替市場では週末にかけてリスク回避の動きが先行する。

主要通貨の対ドルでの騰落で計測すれば、円(+0.55%)はスイスフランに続き上昇第2位、為替市場では米ドル/円やクロス円の売りが進む。SVBフィナンシャルグループの経営破たんの影響から、安全資産である米国債が買われ金利は低下。投資家はここまで株などのリスク資産を処分する動きを早める。

現在の為替相場の戦略やスタンス

先週からの流れを受け、週明けのオセアニア市場では米ドル/円はギャップダウン(下窓)で寄付き、本日13日(月)午前7時過ぎ時点で、134円の大台を割った。FDIC(米連邦預金保険公社)に続き米国政府がSVBの預金の全額保証を発表。今回の事態は一時的に収束に向かうとみる。

ただ、FRBによる継続的な金融引き締めから米国債は下落、金利は上昇。米国債を保有する投資家は大きな評価損をかかえる。2月来、経済指標が上振れたことで再度利上げを大幅に織り込んだが、ややゆき過ぎた。今週も米経済指標を慎重に見極めることになるが、これで米ドル/円の戻りは限定的となってしまった。

今週は米ドル/円で131.500~137.00円、ユーロ/米ドルで1.0500~1.0850ドル、ユーロ/円で140.00~145.00円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

230313takeuchi01S
(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

230313takeuchi02S
(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

230313takeuchi03S
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。