ものづくりのまち・燕三条での試み

既存の企業に新しいビジネスチャンスをもたらしてくれるのは、なにも首都圏の学生だけではない。地元の若手もその可能性を秘めている。

しかし、大学進学のためなどに早くから地元を離れる若者が多く、地方の中小企業の強みや、地域そのものの良さが十分に伝わっていないのが現状だ。地元への愛着の源泉がないまま都会での暮らしに親しみ、やがては物理的にも心理的にも地元から離れていってしまう。

そもそも触れる機会がなかったり、当たり前だと思い込んでいたりすると、地域の良さや地元企業の価値はわからない。そこで、「うちの企業はどれだけ面白いか」をちゃんと見せたり、知ってもらったりする機会をなるべく提供していくことが大事になってくる。

例えば、ものづくりで有名な新潟県の燕三条エリアでは、「工場の祭典」というイベントを毎年開催している。期間中にピンクと黄色の立て看板を掲げている工場には誰でも入っていいことになっており、学生も観光客も一様に職人さんの仕事ぶりを見学できるようになっている。工場には説明資料やパネルも用意されているので、そこで作られた部品がどのように使われているか、世界シェアの何パーセントを占めているかなどがわかるようになっているのも特徴だ。

このような機会を設けることで、いつもすれ違う近所のおじさんが実はすごい職人さんだった! という驚きや、こんなにニッチな技術を持った面白い会社が自分の身近にあるのか! という発見があるかもしれない。さらには、自分も挑戦したい、入社したいと思う若者が出てくるかもしれない。それは 100 人に 1人かもしれないが、発信し続けているうちにやがて2人になり、20人になり、徐々に人のつながりが広がっていく。

最近では首都圏の大学へ進学した学生が、やがて都心での生活に疲れてUターンするケースも増えてきている。工場の祭典のように、地方企業の良さを具体化、あるいは「見える化」してより多くの人に伝えていくことで、地方企業と地元の若者の両者の歯車がうまく噛み合い、より良い方向へ進んでいく事例が今あちこちで起こっているところだ。

経営者と支援者間のコミュニケーションを密に

自社の良さを「見える化」してより多くの人に伝えていくという点では、家族内のコミュニケーションも含まれる。

中小企業オーナーには人一倍強い責任感を持った方が多い。経営のことはすべて自分で管理していて、何が起こっているのか、どのような状況に置かれているかを家族に対して十分に伝えきれていないオーナーが多い。

家族は金庫の暗証番号も知らされていないし、通帳が何冊あって、それぞれが何のお金なのかもわからない──。このような場合、社長の身になにかあった時にどう対応していいかわからず、会社の存続に関わる事態ともなりかねない。

このような事態を防ぐためにも、身内のステークホルダー同士の対話は不可欠だ。親子間・夫婦間・兄弟間で議論が白熱し、感情的になりがちな場合には、第三者が家族会議の司会進行するサービスを利用するという手もある。

平時から対話を習慣化していれば、いずれやってくる承継時の役に立つ。それは今から 10年後か、 20年後かわからない。もしかしたら1年以内かもしれない。その日に備える準備を始めておいて損はない。

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文・山田ちとら