組織レベルでのレジリエンス強化戦略と具体的な事例

組織がレジリエンスを強化するためには、以下のキーワードを意識することが重要だ。

  • シナリオプランニング
  • 環境への調和
  • 独自のブランド力
  • 自律分散型組織の構築

シナリオプランニングとは、将来の変化やリスクに備えてシナリオを立案し、対策を準備する戦略のことだ。環境への調和は、社会や自然環境との調和を図る経営戦略である。独自のブランド力は、強力なブランド価値を持ち、顧客の信頼を築くことで組織のレジリエンスを高める戦略を指す。以下に、これらのキーワードに即した具体的なレジリエンス強化戦略の事例を紹介する。

シナリオプランニング:ユニ・チャームの例

ユニ・チャームでは、気候変動が事業戦略における大きな要素の一つだと捉えている。そこで気候変動の対応策を左右する2軸の不確定要素より、4パターンの未来シナリオを作成した。複数のシナリオを作成することで、どの方向に動いても柔軟に対応できるよう備えている。

環境への調和:サントリーホールディングスの例

サントリーホールディングスは、環境に配慮した経営を行うことでレジリエンスを高めている。持続可能な水資源管理やCO2削減への取り組み、人と自然が共存して長く持続していく社会を目指すことを宣言し、取り組みを継続している。

独自のブランド力:キリンホールディングスの例

キリンホールディングスは、強力なブランド力を構築し、海外にも積極的に進出するなど市場変動に対するレジリエンスを発揮している。ブランド価値の向上や顧客のニーズに応える商品開発、近年ではヘルスサイエンス領域にも力を入れるなど市場変化にも柔軟に対応している。

自律分散型組織の構築:サイボウズの例

サイボウズは、自律分散型の組織体制を構築することでレジリエンスを高めている。その一例が取締役の社内公募だ。最終的にサイボウズは、ティール組織を目指しているという。ティール組織とは、指揮命令系統がなく平等な権限と責任をもって進む自律的な組織だ。

これらの事例は、組織がレジリエンスを強化するための戦略の一部だ。実際には、個々の組織の特性や課題に合わせて適切な取り組みを行うことが重要である。

レジリエンスを強化して持続的な成功を達成しよう

レジリエンスは、組織の持続的な成長と成功に欠かせない要素で、困難や変化に柔軟に対応し、回復力を発揮する能力を指す。レジリエンスを高めるためには、意識的な行動が重要だ。組織のレジリエンスを向上させることで未来の変化や困難に立ち向かい、持続的な成功を達成しよう。

著:藤森 みすず
食品衛生管理者、情報処理のアプリケーションエンジニア。21年ほどメーカー系SIerにてプログラマー、システムエンジニアを経験。退職後、Webライターとして様々な分野の執筆を行う。一時期、飲食業開業について学んだことがあり、起業関連の情報にも精通。FXなど投資関連も得意とする。

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