この記事は2023年9月14日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=beeboys/stock.adobe.com)

2023年9月14日(木)の午前11時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日13日(水)発表された米8月CPIは前年比+3.7%と2カ月連続で伸びが加速してインフレのしぶとさを示した。一方で、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は前年比+4.3%に鈍化して約2年ぶりの低い伸びとなった。

米長期金利はCPIの発表後に一時上昇したものの、結局は低下して取引を終えた。最終的に市場は、FRBが気にしているコアインフレの鈍化を重く見たようだ。このため米利上げ再開の期待は高まらなかったが、かといって利上げ終了観測が強まったわけでもない。

こうした中、米ドル/円はCPIの発表直後に147.70円台へと上昇したが、本日14日(木)朝は147.00円付近へと反落するなど弱含みの展開となっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

年初来高値(147.87円)が位置する148円手前が、改めて強い上値抵抗として意識されているようだ。

本日14日(木)のNY市場では米8月小売売上高と米新規失業保険申請件数の発表が予定されているが、CPIでも超えられなかった148円手前の壁をこれらで超えるのは難しそうだ。

とはいえ、来週19~20日のFOMCを前にドル売りが強まることも考えにくい。146円台半ばは下値支持になるだろう。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。