世界5大ウイスキーの個性がブレンドされた国産ウイスキー「サントリーワールドウイスキー碧Ao」(以下、「サントリー碧」)。

飲み方次第で何通りにも変化する味わいは、ウイスキー界に革命をもたらすかのようです。

国内外の蒸留所原酒をブレンドしたブランドが多数登場する中、「サントリー碧」は新しいウイスキージャンルを切り開いた先駆けでもあります。

本記事では「サントリー碧」の概要や特徴、飲み方をご紹介します。

変わった味のウイスキーや新しいスタイルのウイスキーに興味がある方は、ぜひ本記事で「サントリー碧」を学んでみてください。

この記事の監修者

浅野まむ
(画像=「whiskeen」より引用)

浅野まむ

お酒とBarを愛しています。バーテンダー歴8年、現在ライター。ウィスキーエキスパート資格持ち。 1人で飲むのも、2人で飲むのも、大勢で飲むのも何でも好きです。

「サントリー碧」について

「サントリー碧」は2019年にサントリーホールディングスから登場したブレンデッドウイスキーです。

自社蒸留所で生産された世界5大ウイスキーの原酒を、それぞれの個性が垣間見えるよう匠の技でブレンドしたプレミアムなウイスキーとして発売されています。

なお「サントリー碧」は、俳優の岡田将生さんとミュージシャン兼俳優の井口理さんを起用したCMでも知られています。

「サントリー碧」名前の由来

whiskeen
(画像=「whiskeen」より引用)

青く美しい海を意味する「碧海(へきかい)」という言葉も存在するように、「サントリー碧」は世界をつなぐ壮大で美しい碧色の海から名づけられました。

名前に使われている漢字の「碧(あお)」は「ふかくあおい色、あおみどりの色」あるいは「青く美しい玉」という意味で、「碧色(へきしょく)」は「サントリー碧」のブランドカラーとして採用されています。

「サントリー碧Ao」は日本と世界をつなぐ壮大な海の風景と世界5大ウイスキーの調和をうまく体現した名前といえます。

「サントリー碧」の特徴

「サントリー碧」には3つの特徴があります。

  • 世界5大ウイスキーのブレンド
  • ブレンド後の熟成による味の変化
  • 世界と日本をつないだラベルデザイン

以上の特徴は「サントリー碧」を他のウイスキーと差別化するだけでなく、ウイスキーファンに味わいの魔法を届けています。

それぞれの特徴を詳しく見てみましょう。

世界5大ウイスキーのブレンド

「サントリー碧」はサントリーホールディングス傘下にある世界5大ウイスキーがブレンドされ、それぞれの個性が見事に融合しています。

以下の表で「サントリー碧」にブレンドされているウイスキーと蒸留所を確認してみましょう。

5大ウイスキー蒸留所
アイリッシュクーリー蒸留所
スコッチアードモア蒸留所、グレンギリー蒸留所
アメリカンジムビーム蒸留所
カナディアンアルバータ蒸留所
ジャパニーズ山崎蒸溜所、白州蒸溜所

世界5大ウイスキーを見事にブレンドすることで「サントリー碧」は、まるで芸術作品のような独自の風味と複雑さを実現しています。

ただウイスキーを楽しむだけでなく、ブレンドの魔法に触れられるのは「サントリー碧」ならではの特徴です。

ブレンド後の熟成による味の変化

ブレンド後の熟成(後熟)で生まれる味の変化も「サントリー碧」の特徴です。

後熟とはブレンドした原酒を樽に数カ月寝かせる工程のことで、後熟によりウイスキーの味わいに深みと複雑さが加わります。

「サントリー碧」はブレンド後にしばらく寝かせることで驚くほどに味が変化しており、この後熟こそ「サントリー碧」の魔法の一部であり、独自性を堪能できる特徴といえます。

世界と日本をつないだラベルデザイン

「サントリー碧」はウイスキーそのものだけでなく、ラベルやボトルのデザインでも日本と世界を見事に融合させています。

「サントリー碧」は10年後も愛されるデザインを目指して、約2年の時間をかけて完成しました。

筆文字で表現された「Ao」は「山崎」「白州」を生み出したサントリーの伝統を意識しているだけでなく、アルファベットを毛筆で表現することで新しい挑戦を象徴しています。

五角形のボトルはブレンドされた世界5大ウイスキーを象徴し、深い海を連想させる「碧色」の採用により「サントリー碧」の味わい深さを比喩的に表現。

時代の変化に対してボトルやラベルを通した「サントリー碧」のデザインは、制作チームによる思いが込められています。