起業アイデアをどう考える? 狙いどころや必要な視点を事例つきで解説
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起業アイデアの考案は、多くの起業家が悩まされるポイントだ。新規性や市場規模、経営資源などを踏まえて練る必要があるので、この段階でつまずく経営者は少なくない。本記事では起業アイデアの狙いどころや考え方の基本を、成功事例とともに解説していく。

目次

  1. 起業にアイデアは必要?
  2. 起業アイデアの狙いどころとは?
    1. 現時点で競合の少ない分野
    2. 参入しづらいニッチな分野
    3. すでに海外で流行している分野
  3. 起業アイデアを考える視点とは? 5つの方法
    1. 1.自分のニーズや不満からヒントを得る
    2. 2.時代や社会のニーズから発想する
    3. 3.複数のビジネスを組み合わせる
    4. 4.ターゲットを絞る
    5. 5.得意分野や好きなことを追求する
  4. 成功事例から学ぶ起業アイデアのポイント
    1. 【事例1】バイク旅と新婚旅行をきっかけに生まれた都市型八百屋/アグリゲート
    2. 【事例2】ドライバー不足の解決にもつながるIoT宅配ボックス/PacPort
    3. 【事例3】社会問題からヒントを得た野菜工場/フェアリーエンジェル
    4. 【事例4】「海外トレンド+安全性」の組み合わせで生まれた代替肉/ネクストミーツ
    5. 【事例5】複数の視点から誕生したネット専用のパン屋/イコールコンディション
  5. 起業アイデアはどうまとめる? ビジネスモデルへの落とし込み方
    1. 【STEP1】ビジネスモデルにするアイデアを絞る
    2. 【STEP2】コンセプトを設定する
    3. 【STEP3】競合優位性を明確にする
    4. 【STEP4】実現する方法を考える
    5. 【STEP5】収益モデルを明確にする
    6. 【STEP6】事業の継続性を判断する
  6. 起業の失敗を避ける3つのコツ
    1. 1.常に客観的な視点をもつ
    2. 2.資金繰りがうまくいかないパターンも想定しておく
    3. 3.ビジネスモデルや事業計画は柔軟に修正する
  7. 質の高いビジネスモデルを構築することが重要

起業にアイデアは必要?

現代ビジネスの成功者と聞くと、多くの方は「斬新なアイデア」や「優れたビジネスモデル」などをイメージするだろう。そのイメージの通り、革新的なイノベーションや技術を生み出す成功者は、魅力のある起業アイデアをもっているケースが多い。

他社の模倣によって成功をつかんだ経営者も存在するが、そのようなビジネスを選ぶと必然的に競合が増えてしまう。したがって、市場を独占できるような大きなビジネスチャンスを掴みたいのであれば、早い段階からアイデアを考えておくことが望ましい。

起業アイデアの狙いどころとは?

起業アイデアを考える前に、まずは「どのターゲットや市場を狙うのか?」を明確にしなければならない。最初に方向性を定めておくと、全体のプランやビジネスモデルにもブレが生じにくくなるので、主な狙いどころを確認していこう。

現時点で競合の少ない分野

最初に意識しておきたい狙いどころは、「競合の少ない分野」だ。競合が少なければ多くのシェアを獲得できるため、自然とビジネスとしての安定感が高まる。

近年の例としては、シェアビジネスや仮想通貨(暗号資産)、サブスクリプションビジネスなどが挙げられるだろう。ただし、現代は起業や市場参入のスピードが速いので、競合が増えているペースも確認しておく必要がある。

参入しづらいニッチな分野

競合をできるだけ減らす手段としては、「ニッチな分野」への参入も検討したい。特にビジネスとして成熟していない業界を選べば、経営資源が少なくても市場を独占できる可能性がある。

ただし、いくらニッチな分野を選んでも、そもそも需要がなければビジネスは成り立たない。前例が少ないということは、事業に失敗するリスクが高いことを意味するため、より質の高いビジネスモデルを用意する必要があるだろう。

すでに海外で流行している分野

起業アイデアがなかなか浮かばない場合は、海外で流行している分野に目を向けてみてほしい。特に先進国で成功を収めているビジネスは、日本に持ち込んでも成功する可能性があると考えられる。

ただし、海外ビジネスの模倣は資金があれば行えるので、短期間で競合が急増するリスクもある。先行者しか利益を得られないケースも珍しくないため、海外ビジネスに目をつけるのであれば、とにかく早く行動に起こすことが重要だ。