スタートアップ企業は、革新的なアイデアや技術により、市場に新たな風を吹き込み、業界全体の流れを変える可能性を秘めている。特にAIやデータ分析、持続可能なエネルギー、教育技術といった分野において革新的な企業が注目されている。今回は、2024年に注目するべき日本発のスタートアップ企業をピックアップし、今後のトレンドを予測したい。
日本発の注目するべきスタートアップ企業
FOOD CODE
アプリでしか買えない「TOKYO MIX CURRY」を提供するスタートアップ企業。アプリで注文したカレーは、店舗で受け取るか、デリバリーで届けてもらう。店舗には、レジやメニュー表はなくカレーの種類やトッピングもアプリで選ぶ。
アプリでは、カレーの写真や説明、口コミや評価などが見られる。アプリなど飲食店運営に必要なシステムの開発、マーケティング・CRMまでの全プロセスを自社内で行い、効率化と高いユーザビリティを実現している。
ACROVE
データとM&AでECブランドの育成支援を行う。独自のビッグデータを活用したEC売り上げ最大化を実現する一気通貫の販売支援と、ブランドと事業の育成を目的としたM&Aやオーナーの高齢化問題・技術の承継問題解決に向けたM&Aを展開。
EC市場において優れた商品やブランドを持ちながらも、売り上げや事業規模が伸び悩んでいる企業や、オーナーの高齢化や後継者不足などの問題を抱えている企業を対象にして、M&Aや事業譲渡を行う。
Jij
量子アニーリング 向けミドルウェア開発を進める企業。量子アニーリング技術の提唱者である東工大の西森教授の研究室発スタートアップである。量子イジングマシンのミドルウェア分野でのリーディングカンパニーだ。
Makuake
日本最大級のクラウドファンディングサイト。2019年12月に東証マザーズに上場 。海外展開や新規事業の開発にも積極的に取り組む。
Sorabito
建機のオンラインマーケットプレイス。建設機械の売買やレンタル、修理などをワンストップで提供する。国内外の建機市場の透明化と効率化を目指す。
スタートアップの動向から読み取るビジネストレンド
ここまでピックアップしたスタートアップ企業の動向からは、今後のビジネストレンドとしてDXの加速やディープテックの発展などが見受けられる。FOOD CODEやACROVEは、それぞれ飲食業やEC業界でデジタル技術を活用した新しいビジネスモデルを提供。MakuakeやSorabitoは、クラウドファンディングやオンラインマーケットプレイスを通じて多様なニーズに応えるサービスを展開している。
ディープテックの発展も注目されており、Jijは量子アニーリング技術を用いた量子最適化のミドルウェアを開発。ディープテックは高い技術力を必要とするが大きなインパクトを生む可能性がある。スタートアップ企業の活躍からビジネストレンドを読み取り、新規事業の検討などに活かしてはいかがだろうか。