マフラーの種類は大きく分けると「スリップオン」と「フルエキゾースト」の2タイプがある
バイクマフラーには、サイレンサーのみを交換する「スリップオン」タイプと、バイクマフラーの構成部品全てを交換する「フルエキゾースト」タイプの2タイプがある。
スリップオンタイプは、エキゾーストパイプ後端から先にあるサイレンサーのみを交換するタイプで、簡単に取り付けられることと、価格帯が安く設定されていることが特徴。お手軽なドレスアップには最適だ。
一方のフルエキゾーストは、エンジンに取り付けられたエキゾーストパイプとサイレンサーのすべてを交換するタイプで、スリップオンタイプよりも大幅な軽量化とバイクの性能をフルに引き出しやすいというメリットがある。しかし、フルエキゾーストタイプの価格帯は一般的にスリップオンタイプの約3倍とかなり高め。取り付けには専門的な知識が必要であり、初心者にはハードルが高いのでショップで装着するのがオススメだ。
スリップオンマフラー
スリップオンマフラーはサイレンサーのみの交換になるため、基本的に大幅な軽量化やパワーアップは望めない。しかし、フルエキゾーストに比べて低コストでドレスアップ効果を得られるとして、人気のカスタムとなっている。
フルエキゾーストマフラー
エキパイごとの交換になるのでスリップオンマフラーに比べるとコストはかかるが、その代わり大幅な軽量化とパワーアップを望める。また、エキパイも変更するのでスリップオンマフラーよりドレスアップ効果も高いのが特徴だ。
マフラーの素材も種類がいろいろある
マフラーの素材によっても見た目、重さ、音が異なる
バイクマフラーを構成するエキゾーストパイプやサイレンサーの素材には、大きく分けて4種類ある。それぞれ重さや強度・デザインにも関わる重要な要素だ。
中でもレース仕様のバイクに装着されていることの多い「チタン素材」のバイクマフラーは、軽量性とサビ知らずの美しい焼け色が特徴。ただ硬い素材のため加工が難しく、素材自体が希少ということもあり、チタンを使用したバイクマフラーは非常に価格が高い傾向にある。
そして合成繊維を高温で焼き炭化させた繊維を織り込んだ「カーボン素材」。マフラーに使用される素材の中でも最も軽く、外装パーツにも使用されるなど、軽量性を活かしてドレスアップアイテムとしても利用されることの多い素材だ。
「ステンレス」は、バイクマフラーの中でも最も使用率が高いポピュラーな素材。鉄よりも軽量で強度があり、かつサビが出にくいことから、長く綺麗な状態を維持できる実用性に優れた素材となっている。
最も身近な素材である鉄製のマフラーは、とにかくコストを低く抑えられるのが魅力。しかし非常に重いため軽量化は期待できず、錆びやすいため錆び防止の耐熱塗料による予防が必須。性能向上よりも重量感のあるルックスが好みの人にはおすすめの素材となっている。
スチール(鉄)
マフラーの素材として最も一般的なのがスチールだ。加工が簡単であり、他素材に比べコストが抑えられるため純正マフラーに多く採用されている。弱点は錆に弱いこと、重量が重たいことなどが挙げられる。
カーボン
マフラーの素材として唯一非金属なのがカーボン。炭素繊維が織りなす独特な模様が美しく、レーシーな雰囲気が好きな人にはたまらない素材だ。加工が難しいため製造コストが高くなる点がデメリット。
チタン
他の金属に比べて非常に硬くて軽量なのが特徴。チタン製のマフラーは排気熱で焼けたとき、虹色のような美しい焼け色になるのも魅力的。ドレスアップには最適な素材と言えるだろう。
ステンレス
ポピュラーな素材のため純正品から社外品まで多くのマフラーで採用されている。スチールよりも錆びにくく強度が高いことが特徴。また、強度が高いため板厚を薄くでき、重量も軽い。