ジェット&ニードルを交換

ここからは空気やガソリンの量を調整するジェット・ニードル類の交換です。
ひとまず純正と同じセッティングにしてみます。
ちなみに劣化していた状態と、キースター燃調キットを組んだ状態のプラグの焼け色がコチラ。

そのバイク、本当はもっと元気に走るかも? 「スタートライン」を知るセッティング術
劣化していた状態(左)。キースター燃調キットを組んだ状態(右)(画像=「Moto megane」より引用)

劣化していた状態の方は黒く燻っています。明らかに濃い状態です。
キースター燃調キットを組んだら燻りが少なくなりました。でも逆にちょっと薄いかな?

劣化していた方は、余分なガソリンが流れ込んでいた結果ですね。

これは意外と知られていない話ですが、ジェットやニードルはやわらかい真鍮製のため、ガソリンが流れ込むことで徐々に摩耗するそうです。
摩耗してスキマが広がると、ガソリンの量がムダに増えてしまうんですね。
1/100mmの違いで差が出てしまうといわれているキャブレターにおいて、このスキマの変化はとても重要です。

そのバイク、本当はもっと元気に走るかも? 「スタートライン」を知るセッティング術
ニードルジェットの内径でこれだけ差がありました。左が劣化したジェット(画像=「Moto megane」より引用)

走ってみた

スムーズに加速するようになり、トルクが増したことがハッキリわかります。
冒頭で解説した不具合③「アクセルの低開度→高開度でギクシャクする」が改善されました。

オーバーホール前の加速力を100とすると、125くらいの感じです。

欲が出ていろんなパーツを替えてみた

この125くらいの加速力で満足していたんですが、セッティングはすべてノーマルと同じ。
そんな時ふと、以前プロの方から聞いた言葉を思い出して…。

東海オート代表・関山さん
東海オート代表・関山さん

エンジンやキャブレターは走行距離が増えると、各部に摩耗が生じます。摩耗した箇所のクリアランスが広がった分だけベストセッティングも変わるんです。

アドバイスをくれた人は、以前取材した愛知県の旧車専門店「東海オート」代表の関山修平さん。
この言葉どおりだと、ボクのモンキーはこんな↓状態だし、まだベストセッティングではないのかも!

・モンキーの走行距離は6,000kmだけどメーターを交換されているかも
・なのでエンジン内部は摩耗が進んでいるかも
・そもそもエンジンが改造されているかも
・キャブレターは出自不明のヤフオク品が付いている

これらを考えると、もう少しセッティングを見直してもいいのでは?

というわけで、同梱されているサイズ違いのジェットニードルや、番手違いのメインジェット・スロージェットも色々試してみました。