「本来の性能」=「スタートライン」を知って見えたこと
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このキット、なんとメインジェットが6種類、スロージェットが3種類、ニードルが4種類もあって燃料の濃さを自由にセッティングできます(セッティング手順は割愛します)。
さらに、エンジンの症状に合わせて「どこをどう変えればいいか」を網羅したフローチャートまでついてます。
セッティングを試行錯誤した結果、ノーマル状態からスロージェットを1番手濃くした状態がベストでした(ニードルはノーマルと同じ)!
ちなみに、キャブセッティングにおいてメインジェットの交換はよくある作業ですが、スロージェットは純正と同じ番手でOKとする意見が多いみたいです。
が、ボクのモンキーの場合、エンジンとキャブがニコイチなのでセオリー通りじゃなかったのかもしれません。
これはすべてのパーツを新品にして、スタートラインに立ったからこそ気づけたんだと思います。
スロージェットも交換したら、加速感が135くらいになりました!
(オーバーホール前が100、オーバーホール後純正セッティングが125)
50ccなので遅いことに変わりはないのですが、購入時に感じていた「遅すぎて怖い」という感覚はずいぶんと薄れました。
旧いバイクこそ「本来の性能」を知ることが大事
たとえば、ボクみたいに「自分のバイク以外の(完調の)同一車種に乗ったことがない人」は、もし不具合を抱えていても、それが本来の性能だと思い込んで乗り続けることになります。
つまり「このバイクの性能はこんなもんか」と、悪い方に誤解したまま乗り続けるということ。
これは本当にもったいないことだし、大ゲサにいうとそのバイクを作ったメーカーに申し訳ないことだと思います。
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また、これはキャブに限らずほかのパーツにもいえることで、たとえばサスペンションのセッティングがおかしいと感じたとします。
でも実はタイヤの空気圧が適正じゃなかったり、ステムベアリングの劣化だったり、社外スイングアームとの相性が悪かったり…などが原因のことがあります。
でも、1つひとつのパーツを正常な状態にしてスタートラインに立つことで別の原因に気付くことができますし、ノーマル以上の組み合わせを見つけられるかもしれません。
この現象は、旧いバイクや出自が不明な中古バイクほど顕著に表れます。
今回のモンキーがまさにそうでした。
キャブレターに関していえば、スタートラインに立たせてくれるアイテムが、キースター燃調キットなんです。
ぜひみなさんもお試しを。
そのバイク、本当はもっと元気に走るかもしれませんよ?