この記事は2024年5月1日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年5月1日(水)の午前10時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。
現在の為替相場の傾向や相場観
過去のメルマガで紹介したとおり、当局のドル売り介入は実施された。
問題はそのタイミング。西原氏は、介入のタイミングとして先週26日(金)、日銀総裁の会見の後だと想定していた。しかし、実際に介入があったのが、一昨日29日(月)、日本が祝日でマーケットが薄い中、突然実施されたようだ。
米ドル/円は160円台から一気に154円台まで急落。マーケット関係者からのヒアリングでは今回の介入額は5兆円ほどの規模。前回は2日間で6.3兆円が投じられており、29日(月)の介入は5兆円とほぼマックスで追加介入はないと想定していたが、実際NY市場での追加介入はなし。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の東京市場では介入警戒感があったが、一昨日29日(月)以降、介入はなし。マーケット関係者の間では、当局は円高に押し上げるわけではなく、160円レベルを当面死守するのではないかという憶測が拡大している。
そしてしばらく防戦すると、結果的には決壊して165円に向かうというもの。懸念されていた介入が実施され、その影響力も想定どおり5円程度。そのため、米ドル/円は165円に向けて、押し目買いスタンスを再開したい。
▽米ドル/円 日足チャート
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。