2014年は株高に沸いた年だった。
4月に消費税率引き上げ後、日経平均は落ち込み1万4,000円台で推移していたが12月になると一時1万8,000円を付け消費税率引き上げの影響は株価に関していえば少ないものであった。消費税率の引き上げ以外にも、為替相場では年の後半で急激な円安ドル高が進行。日本銀行が追加で金融緩和策を実施、さらに円安・株高が加速した。
その後、消費税率の引き上げの影響が徐々に出始めGDPは下方修正された。これを受け消費税率10%への引き上げは先送りされることとなった。衆議院議員選挙では自民党が勝利をおさめ、第三次アベノミクス相場がすでにスタートしている。
2014年は話題豊富で目まぐるしく終わった印象があるが、2015年はどうなっていくのだろうか。日本株の上昇をズバリ当てた世界三大投資家の一人ジム・ロジャーズ氏の見解をもとに見ていく。
ジム・ロジャーズの2015年株式相場予測
世界には三大投資家と呼ばれる投資家がいる。ウォーレン・バフェット氏、ジョージ・ソロス氏、そしてジム・ロジャーズ氏だ。
中でも ロジャーズ氏 は、1973年にソロス氏とヘッジファンドのクォンタム・ファンドを共同設立し、10年間で3000%を超えるリターンを稼ぎ出した伝説の投資家だ。また、1987年に起きた株式史上最大規模の暴落と言われるブラックマンデーや、90年後半の日本のバブル崩壊を的中させている。現在も世界各国の経済情勢を独自に分析し、株式・債券・為替や商品に投資をしている世界一の投資家の一人だ。
同氏の、2015年日経平均株価の先行きは非常に楽観的だ。アベノミクスによる金融緩和を受け、株価は上昇。2015年もこの傾向は続くことが予想され、日経平均株価は2万円を超えてもおかしくはないとのことだ。事実、日経ビジネスアソシエ『徹底予測2015』 (日経BP社/1月号臨時増刊) のインタビュー記事内にて、日経平均株価に連動する大型株インデックスと小型株インデックスの上場投資信託(ETF)を購入したと語っている。
日本銀行が追加の金融緩和策を決めたことが決定的であり、円を大量に供給することで円安に誘導し、株価も上昇を約束しているようなものだからだ。この状況はしばらく続くと予想している。
日経平均株価は2012年に安値を付けたときと比べると倍になっている。金融緩和策が続くのであれば株価も上昇を続けるだろう。
株価上昇はいつまで?東京五輪までの間に大暴落がくる
今後、株価上昇はいつまで続くのだろうか。ロジャーズ氏によれば、 リーマンショックを超える悲劇が2016年、17年にも起こると予想している。なぜなら、 今回の日本銀行が行った金融緩和策のように無限に紙幣を刷り続けて成功した例は世界中で一つもない。最期はハイパー・インフレになるのが目に見えているからだ。
株価は無限に上昇をするわけはなく、一度大きく落ち込むという見解だ。特にオリンピックのようにインフラに資金が必要となってくれば、政府の債務も当然膨らみインフレに追い打ちをかけるはずだ。目先の株価は良いだろうが、将来的にはツケが残らないような政府の対応が望まれるところだ。
1月17日(土)には、東京・丸ビルで同氏の来日講演ツアー「ジム・ロジャーズ・ジャパンツアー2015 金融経済特別講演」が予定されている。
(ZUU online)