倒産が増えるパチンコホール運営会社、生き残る術はあるのか-620x330

パチンコホール運営会社の減少が止まらない。

2014年12月9日、元・パチンコホール「株式会社ヒメカン(以下、㈱ヒメカン)」と関係会社の富士商事株式会社は大阪地裁に特別清算を申請し、同月22日に特別清算開始を決定した。

同社は1990年代には年商500億を超え、売上で兵庫県内のパチンコ店としてはTOPクラスの業績を誇っていた。しかし近年では、パチンコ利用人口の減少や業界内の競争激化などの要因から業績が悪化して負債が約90億円まで膨らみ、今回の特別清算申請にいたった。

このように縮小が進むパチンコ業界で、パチンコホール運営会社の倒産が増えている。


縮小が進むパチンコホール業界

レジャー白書(財団法人日本生産性本部発行)によると、1998年には約28兆円だった市場規模も2013年には約18.8兆円と約67%にまで縮小し、顧客数も1,980万人から970万人と約49%に縮小した。この縮小にともない、1998年には16,764件あったパチンコ・パチスロホール数も2011年には11,392件と減少している(警察庁調べ)。

このような縮小傾向にあるパチンコホール市場だが、最近では個々の企業努力もあり、パチンコ利用者の年間平均活動回数は年々増加傾向にある。しかし現在の市場規模の縮小スピードから考えると、今後もパチンコホールや運営企業の減少が進むことは十分考えられる。


パチンコホール業界独特のビジネスモデル

日本では本来、現金のやり取りを行う合法的なギャンブルは、競馬などの公営競技と宝くじなどの公営くじのみである。その他の現金のやり取りを行う行為は違法に当たる。

ではパチンコホール業界ではどのような方法で違法行為を回避しているのか?

それは「三店方式」というパチンコホール業界独特のビジネスモデルに答えがある。

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法)では景品を提供することはできても、現金(又は有価証券)を商品として提供することや景品の買い取りは禁じている。

しかし、パチンコホールと顧客の間に景品交換所という独立した第三者を介し換金をする「三店方式」というモデルを採用することで風営法では「賭博」ではなく「遊戯」と位置づけられている。この三店方式にはパチンコホールを運営する会社と景品交換所を運営する会社に別々の実体がなければならない。

2014年11月には、北海道札幌市東区のパチンコホール「パーラー大黒天元町店」が景品交換所を運営する会社には実態がなく、実質的にパチンコホールを運営する会社と一体とみなされ、顧客から直接景品を買い取った疑いで経営者が逮捕された事例もある。