激しく変化する環境

2014年6月、安部政権の経済財政運営方針の「骨太方針」の一つに法人税実効税率の引き下げがある。これに伴い、新たな財源として、パチンコ税の導入の話が再燃している。この他にも同年2月には風営法の改正に向けた議連の設立やカジノの合法化などパチンコ業界にまつわる政府の方向性や法律の変化が激しい。

カジノの合法化については、大手にとってはカジノ運営の参入もありえるが、多くの中小・零細規模のパチンコホールにとっては競合が増える可能性が高くなるだけである。

激しく変化する環境の中でパチンコ業界に関係する法律の規制緩和に関する議論も進んでいる。限界が来ている従来のビジネスモデルでは市場縮小を食い止めるだけの力はなく、パチンコホール業界を蘇らせるためには法律の規制緩和は必ず必要になる。

生き残るための術はあるのか?

今後も市場の縮小・競争の激化が予想されるパチンコホール業界で生き残るためにはどのような術が必要になるのか?本記事では3つの術について提言したい。

まず、一つ目が関係する法律の規制緩和への働き掛けやモニタリングである。どの業界においても規制緩和は大きなビジネスチャンスとなり、大きな市場の変化が生まれる。その流れに取り残されないことが大切である。

二つ目に顧客のリピートを促す施策である。市場規模が縮小する中で、年間の平均活動回数は増加傾向にある。この増加はパチンコホールの営業努力が要因として考えられ、顧客のリピート回数を増加させることが生き残るための命綱となる。

三つ目に他業種のビジネスを営むことでのリスク分散である。斜陽業界であるパチンコホールだけを営むのは、業績悪化の可能性が高くなる。ビジネスで行う上でリスクの分散は必要な事であり、売上が見込める他業種への進出は考える必要がある。大手にとってはカジノへの参入が一つのカギになる可能性がある。 (ZUU online 編集部)