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今年の6月、仏調査会社のキャップジェミニとRBCウェルス・マネジメントに寄る、世界の富裕層動向を調べた「ワールドウエルスレポート2012」をが発表されました。
それに寄りますと、2011年は、東日本大震災や米国債の格下げ、欧州債務危機や中東・北アフリカ地域の政情不安など投資家にも厳しい1年となったにも関わらず、日本の富裕層は対前年比4.8%増の182万人となったことが報告されています。

本日は、日本での富裕層の定義やその特徴、そして増加傾向にある理由をまとめます。


日本の富裕層人口「対総人口比世界一」のニュース

上述の「ワールドウエルスレポート2012」に寄りますと、2011年、日本の富裕層人口=「100万ドル以上の投資可能資産(自宅、耐久消費財、美術品などコレクションを含まない)を保有する人」は、アジア全体の337万人の中で最も割合が高く、対前年比4.8%増の182万人となったことが報告されています。

また、世界に約1100万人、アジア全体では約337万人の富裕層が存在する中、日本の富裕層人口はアメリカの306万人に次いで世界で2番目に多いと言われ、「対総人口比」にすると、日本はアメリカの1.4倍も富裕層が多い世界一の富裕層大国である事も報告されています。

参考: 日本での家計の富や富裕層の特徴とは?〜グローバル・ウェルス・レポート2012より〜


富裕層の定義

どの程度の資産があれば富裕層と呼ばれるのか、明確な定義がある訳ではありません。
ただ、富裕層向けの金融サービスを行う人達(プライベートバンカー等)の間では、上述のレポートにもある通り、概ね自宅不動産等を除いた投資可能資産が100万ドル以上(または1億円以上)ある人達を富裕層と定義する事が多いようです。
また、投資可能資産が5億円以上ある人達を超富裕層、100億円以上ある人達を富豪、1000億以上ある人達を大富豪と便宜上呼ぶ場合もあります。

(ちなみに、日本は富裕層(1億〜5億円の投資可能資産)の対人口比が多いと言われていますが、超富裕層(投資可能資産5億円以上)の比率は少ないと言われています。)