高齢者が暮らしやすい国ランキングが発表され、日本は8位となり、アジアで唯一トップ10に選ばれた。
今年3回目となる「グローバル・エイジウオッチ・インデックス」。高齢者の充実した老後を支援している国際団体「ヘルプエイジ・インターナショナル」が、世界96カ国を対象に4つの項目(収入面、健康面、就労・就学率、支援環境)に基づいて、60歳以上の高齢者に暮らしやすい環境を総合的に評価した。
上位5位を欧州が独占、1位はスイス
まずトップ10に選ばれた国を見てみよう。
10位 イギリス
9位 アメリカ
8位 日本
7位 アイスランド
6位 オランダ
5位 カナダ
4位 ドイツ
3位 スウェーデン
2位 ノルウェー
1位 スイス
2015年の首位に輝いたのは、日本に次ぐ長寿国としても知られているスイス。政府と社会が一丸となって高齢者をサポートしており、高齢者自身も生活の向上に積極的な姿勢が特徴だ。
上位5位まで独占している欧州の国は年金制度が非常に充実しているうえに、高齢者が心地よく就労できる環境、生涯学習、医療制度、社会支援、交通機関など、ほぼすべての点で申し分がない。
さらに上位10位の国では、高齢者の生活を向上させる目的で、政府を含む社会全体が適切な支援を行っている。
日本が中韓を大きく引き離す
アジア内で総合評価を比較してみると、日本は調査基準となる4つの項目すべてにおいて高く、平均余命、健康寿命、健康状態は世界首位、そのほかの項目でも平均以上の高スコアを得ているのに対し、ほかのアジアの国ではバラつきが目立つ。
WHOが2015年に発表した長寿国ランキングにおいて、アジア圏内で日本に次いで2位(世界順位9位)という韓国は、暮らしやすさという点では60位となっており、かなり出遅れている。
高齢者人口が世界1位(2億900万人)、高齢化率が15.2%の中国は、支援環境は平均以上のスコアだが、健康面と可能性では世界平均以下、所得面では貧困率の高さがマイナスポイントとなった。また韓国は支援環境と健康面以外の項目、特に所得面ではかなり厳しい状況といえる。(ZUU online 編集部)