フリマアプリ

(写真=HPより)

個人取引といえば、ヤフオクに代表される「ネットオークション」が定番だったが、最近では「フリマアプリ」が人気を集めている。

最大手の「メルカリ」は10月、ダウンロードが2000万件を突破。「利用者の7割程度が女性」との指摘もあるほど男女で差があるが、男性のユーザーも増えている。また女性専用だった「フリル」が7月から男性も利用できるようになっている。

ウケた理由、オークションとの違いは

自宅で要らなくなったものを処分したり、何かを安く手に入れたりしたいときに役立つフリマアプリ。支持を広げた最大の理由は、安さと出品の手軽さだ。スマホのカメラで商品を撮影して、説明や価格を書いて投稿するだけで出品できる。購入希望者にとっては、欲しい人が多ければ落札価格がつり上がるオークションと違い、価格が固定されていることが魅力といえるだろう。

出品者と購入希望者両者が直接やり取りをしないこともオークションとの違いだ。一度サービスの事務局に代金を支払い、商品到着後にが評価をした後、事務局から出品者に支払われる形なのだ。

利用者の多い4つアプリについて比較してみた。mercari(メルカリ)、FRIL(フリル)、LINE MALL(ラインモール)、ラクマ。いずれも登録と出品は無料という点は共通だが、販売手数料などの部分が異なるようだ。

圧倒的シェアの「メルカリ」。追う「フリル」は男性も利用可に

2013年7月にスタートした「mercari」(メルカリ)。同社の発表によれば、フリマアプリ利用者の9割弱がメルカリを利用しているほどシェアはダントツだ。男女ともに利用できるが、女性ユーザーが多い。出品者の負担は販売手数料(売り上げの10%)、売り上げの振込手数料は210円(1万円以下の場合)。発送方法はメルカリ便、日本郵便、ファミリーマート、クロネコヤマトとなっている。購入者の負担は後述のフリルと同様、コンビニ・ATMでの支払い手数料が100円だ(クレジットカード払いは手数料なし)。

3周年を迎えた「FRIL」(フリル)は400万ダウンロードを突破。2015年7月に大幅にアップデート、女性限定のサービスだったが男性も利用できるようになった。利用者拡大を狙いながら2016年3月までに男性利用者によるダウンロード数100万件を目指すという。これまでの安心感を維持するために、出品者の性別が分かる表示を導入している。

出品者が負担するのは販売手数料(売り上げの10%)、売り上げの振込手数料は210円(1万円以下の場合)。発送方法は日本郵便、クロネコヤマト、はこBOON。購入する側は、コンビニ・ATMでの支払いの場合は手数料が100円かかる(クレジットカード払いは手数料なし)。

この2つのアプリは共に評価制度を設けている。

LINEと楽天、2大IT企業のしのぎを削る

2013年にLINEが参入した「LINE MALL」(LINEモール)。評価制度はなく、出品者の負担は売り上げの振込手数料210円だ。配送はLINE配送で、これは料金が全国サイズ別一律で距離を問わないサービス。配送のやりとりに中継倉庫が入るため、出品者へ住所などを教える必要がない。決済方法としては、クレジットカード・コンビニ支払い・Pay-easy決済・LINE Pay決済がある。

また「ラクマ」は他の3社と比べると遅れ、2014年11月に楽天がスタート。評価制度もある。出品者の負担は売り上げの振込手数料216円(1万円以下の場合)。発送方法は出品者負担・購入者負担・手渡し(送料負担なし)から選べる。購入者はコンビニ・ATMでの支払いの場合は手数料が216円かかる(クレジットカード払い、楽天スーパーポイント払いは手数料なし)。