ギリシャ危機や北陸新幹線などが大きな話題となった上半期に続き、下半期7月から12月までを振り返る。

7月 東芝社長辞任、日経がFT紙買収

ギリシャで国民投票が行われ、財政緊縮案受け入れ拒否という結果になった。財政緊縮案を突きつけたEUに対して「ノー」という返事が61%を超えた。この問題では、ギリシャ議会が、EUから要求されていた財政改革関連法案を大差で可決している。

また今まで続く問題としては、新国立競技場の計画白紙化も大きな話題となった。安倍首相が17日に表明している。

東芝の問題で歴代3社長、不正会計問題で辞任したのが21日、また米国原油(WTI)先物が6年半ぶりの安値、39.86ドルになったのもこの頃だ。

このほか、日本経済新聞社が英『フィナンシャル・タイムズ』紙を買収したことを発表した。日本メディアによる海外企業の買収案件では過去最大の1600億円。

その他のニュース
・ 米・キューバと国交回復で合意:国交断絶から、54年を経て歴史的転換(2日)
・ 「ひまわり8号」運用開始:気象庁の静止気象衛星。カラー化や高精細化で天気予報に威力(7日)
・ 猛暑で熱中症救急搬送激増:全国で真夏日が急増(14日)
・ セブンとユニクロが包括的業務提携へ::年内メド、資本提携は行わず(31日)

8月 世界同時株安で日経平均1万8000円割る

この月は何といっても世界同時株安だろう。中国上海市場の株価が下落、日経平均も終値が約半年ぶりに1万8000円台下回った。

また九州電力川内原発が4年3カ月ぶりに再稼働した。日本の原発ゼロ期間は1年11カ月で終了することに。

このほかソニーモバイルコミュニケーションズが「ドローン」による空撮事業への参入を発表した。建設・土木、農業などの分野で事業展開するという。

9月 VW排ガス不正問題顕在化

月初、東京五輪公式エンブレムの使用中止が正式に決まった。ベルギーの劇場の物との酷似していることが問題化していたためだ。

3日には「改正マイナンバー法」が成立。2018年から銀行口座と結びつけ運用開始されることになる。

また茨城・栃木・宮城を東日本豪雨が襲ったことは記憶に新しい。台風18号(低気圧)の影響で記録的大雨となった。

企業の合併や買収では、昭和シェルと出光が「対等合併」することに。また日本生命が三井生命買収で基本合意し、首位を奪還することになった

ほかにも独フォルクスワーゲンの排ガス規制逃れが発覚し、全世界で約1100万台がその対象となっていることが判明した。

「安全保障関連法」が成立したのもこの月(19日)だ。

その他のニュース
・ 改正労働者派遣法成立:派遣労働者の受け入れ期間の上限を事実上撤廃(11日)
・ 伊藤ハム経営統合で業界トップに迫る規模に:食肉加工2位の伊藤ハムと7位の米久、来年4月に経営統合(15日)
・ 「第一中央汽船」が倒産:海運業界5位、負債総額は子会社含め1764億円、2015年最大の倒産(29日)

10月 マンション杭打ちデータ改ざん、TPP大筋合意

この月は比較的大きめのニュースが報じられた。

まず1日から「防衛装備庁」と「スポーツ庁」がスタート。それぞれ防衛省、文部科学省の外局として発足した。ファミリーマートが「ココストア」を買収、完全子会社化することや、音楽や電子書籍などのネット配信が非課税の海外企業にも納税を義務付けすることが報じられた。損保各社が火災保険料を値上げしたのもこの月から。家庭向け火災保険料を全国平均2%〜4%値上げとなった。

交渉が続いていた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が大筋合意に達した。ノーベル賞医学・生理学賞と物理学賞に日本人が選出。生理学・医学賞は大村智・北里大学特別栄誉教授、物理学賞には梶田隆章・東京大学宇宙線研究所所長が選ばれた。

旭化成による杭打ちデータ改ざんが発覚したのもこの月。三井不動産が販売したマンションで1棟傾いていると14日に報じられた。

海外では、英中首脳会談が行われ、積極的な対英投資などにキャメロン首相は英中の「黄金時代」と強調した。また中国が「一人っ子政策」を廃止することを明らかにしている。

その他のニュース
・ 圏央道西側主要区間が完成:東名、中央、関越、東北の4高速道路が直結(31日)

11月    日本郵政上場、パリ同時多発テロ、MRJ初飛行

10月末の日銀の資金供給量は344兆円と15カ月連続の過去最高となったと報じられる中、郵政グループ3社が4日、東証1部に上場した。日本郵政・ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険で、個人投資家の注目を集めた。

国産初の小型ジェット機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」が初飛行に成功。国産旅客機としてはYS11以来53年ぶりの快挙だった。

海外では、フランス・パリで同時多発テロが発生、死者129人という惨事となった。ミャンマーでは2011年民政移管後初めての総選挙が行われ、アウンサンスーチー氏率いる国民民主連盟派(NLD)が勝利した。

その他のニュース
・ NY金先物安:ニューヨークの金先物が5年9カ月ぶりの安値、終値1084.90ドル(11日)
・ 実質GDP、2四半期連続のマイナス:7〜9月期の実質GDP速報値、前期比0.2%減、内閣府発表(16日)
・初の商業衛星打ち上げ成功:JAXAと三菱重、通信放送衛星搭載H2Aロケット29号機を打ち上げ(24日)
・ ガソリン小売価格、5年8か月ぶりの安値:石油価格調査(24日時点)でレギュラー1?当たりの全国平均130.3円(26日)

12月 化血研が国の不正発覚、石油業界再編

化学及血清療法研究所(熊本市)が不正な方法で血液製剤を製造、組織ぐるみで隠蔽工作していたことが2日報じられたほか、石油元売り国内首位の「JXホールディングス」と3位「東燃ゼネラル石油」が経営統合することで基本合意した。 (ZUU online 編集部)

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