(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

世界60カ国を対象に、グローバルな視点での魅力を総合的に評価したランキング「グローバル・パフォーマンス・ベスト・カントリー」で日本が7位に入った。首位はドイツ。アジアからはシンガポールが15位、中国が17位、韓国が19位に入っているが、中国は不透明な政府の慣行や理不尽な税金システムが足かせとなり、「ビジネス活動」では42位となり、日本の22位に差をつけられたほか、「セクシー度」では韓国がゼロという不名誉な結果となった。

ランキングは、4つの地域から1万6000人の回答者を募って実施された。まとめたのは、米ブランド戦略会社BAVコンサルティングと米ペンシルバニア大学のビジネススクール、ウォートン・スクール。

評価基準を9つのメインカテゴリ―と57のサブカテゴリーに細かく区分し、ビジネス面はもちろん、経済面から社会面、教育面、政治面に至るまで総合的に分析している。

【あわせて読みたい】
・「年100万」を手元に残す「お金の貯めワザ」全12選

ベスト20の国とGDP

20位 ブラジル 2兆3000億ドル
19位 韓国 1兆3000億ドル
18位 アイルランド 2320億ドル
17位 中国 9兆2000億ドル
16位 スペイン 1兆4000億ドル
15位 シンガポール 2980億ドル
14位 ルクセンブルク 601億ドル
13位 イタリア 2兆1000億ドル
12位 オーストリア 4280億ドル
11位 ニュージーランド 1860億ドル

10位 デンマーク 3360億ドル
9位 オランダ 8540億ドル
8位 フランス 2兆8000億ドル
7位 日本 4兆9000億ドル
6位 豪州 1兆6000億ドル
5位 スウェーデン 5800億ドル
4位 アメリカ 16兆8000億ドル
3位 イギリス 2兆7000億ドル
2位 カナダ 1兆8000億ドル
1位 ドイツ 3兆7000億ドル

7位の日本はアジア圏から唯一のトップ10入り

「世界で最も発展している国」の1つとして高い評価を受け、アジア圏から唯一トップ10入りを果たした日本。質の高いインフラ、イノベーション、教育、技術、テクノロジー分野での豊富な経験などが高ポイントを獲得し、「アントレプレナーシップ」では2位になったのは意外だ。

「パワー」「伝統」「文化的影響」なども10位内に入っている。またサブカテゴリーの「信頼度」「プレステージ」「経済基盤」なども軒並み高ポイントだ。

意外と評価が低かったのは「アドベンチャー(32位)」。中でも「セクシー度」がわずか0.2ポイント、「楽しみ」が2.4ポイント。海外ではいまだ「仕事ばかりで娯楽の少ない国」というイメージがぬぐい去れていないのかもしれない。また春夏秋冬の情緒も「快適な気候」が1.1ポイントと評価につながっていない点が残念だ。

「ビジネス活動」が不活発な中国、「セクシー度ゼロ」の韓国

独自のお国柄、経済的および政治的影響力、軍事力などが高評価につながり「発動力」と「パワー」はともに3位の中国だが、不透明な政府の慣行や理不尽な税金システムが足かせとなり、「ビジネス活動(42位)」では日本(22位)に差をつけられている。

また「アドベンチャー」の低さでは49位と韓国(50位)と接戦しているほか、「信頼度」では韓国をしのぎわずか0.3ポイントしか得られなかった。

韓国は高い軍事力を誇る10位の「パワー」がカテゴリー中、最高ランクとなっている。「エンタープライズ」と「発動力」が12位、13位という事実から、ビジネスを展開するには悪くない環境とかと思えば、中国同様、税金や政府制度の不透明さで「ビジネス活動(38位)」はあまり促進されていないようだ。また日本(0.2)や中国(0.1)以上に「セクシー度がない(ゼロ)」と見なされている。

ちなみにセクシー度トップはブラジルで、満点の10ポイントだ。

ドイツはアントレプレナーシップでも1位

首位の座を獲得したのは欧州の盟主ドイツ。高い技術力と潤沢性を追求する特色は産業からサービスまで広範囲をカバーし、堅牢な市場経済を築く基盤となっている。サブランキングでも1位となった「アントレプレナーシップ(起業家精神)」を始め、「市民権」「パワー」「生活の質」もトップ10入りを果たしている。

ハイスタンダードな生活スタイルで様々なランキングを総なめにしている2位のカナダは、ここでも「生活の質」で1位に。「ビジネス活動」「アントレプレナーシップ」「市民権」ではトップ5という快挙を成し遂げた。

経済、テクノロジー、政治など世界に多くの影響を与え続ける3位のイギリスは、「アントレプレナーシップ」「文化的影響」「市民権」など5つのサブカテゴリーがトップ10になった。(ZUU online編集部)

【お詫びと訂正】
本稿公開時の写真につきまして、戦前の古地図を掲載しており、読者様から内容に比してふさわしくないのではないかとのご指摘をいただきました。編集部としては政治的意図を込めたつもりはありませんでしたが、不愉快な思いをされた読者様もいると考え、お詫びしたうえで写真を差し替えます。