日本電産<6594.T>

事業ポートフォーリオの転換と、M&Aを行った子会社が収益拡大に貢献するとしており、会社予想より高い営業利益を予想しています。

フジクラ<5803.T>
今後の営業利益予想を会社予想より高く見積もっており、自社株買いの実施が発表されることも考慮に入れて、同社株の評価が改善されると見ています。

ヤフー<4689.T>
EC事業とディスプレイ広告の拡大は市場予想を上回ると見ており、会社計画を上回る営業利益予想を立てております。

アルプス電気<6770.T>
高性能スマートフォン向けアクチュエーターの中国での最高拡大により、会社予想を上回る営業利益予想を立てております。

三井住友HD<8316.T>
国内資金利益に依存しない収益構造、株主還元の動きの具体化、割安な現株価をメガバンクに強気な投資判断を下しており、その中でも、三井住友HD<8316.T>に最も強気な投資判断をしています。

ダイキン<6367.T>
為替判断の変更(1ドル=100円→105円、1ユーロ135円→140円)、消費増税の駆け込み需要とその反動、受注動向から業績予想を修正し、現在の株価水準とのかい離度合いから、この2社を買い推奨と判断しています。

業界毎の採用理由の傾向を見てみると、ゴールドマン・サックスが重視しているポイントがわかってきます。まず、機械業界については、為替に伴う株価下落が現在は下がりすぎているという観点から、コンビクションリストに採用しています。言い換えると、今後円安が進行するかこれらの会社は為替が円高になっても利益が減らないとみなしているということです。

小売業、電気機器については、鍵となる事業の成長性、例えば、スギホールディングスの調剤事業、ニトリの高付加価値品へのシフト、ヤフーのEC事業、日本電産の買収した企業が行う事業、アルプス電気のアクチュエーター事業に対する見解が、会社計画より強気であるという点になります。将来の営業利益計画については、仮説の設定、数字の仮定により大きくぶれるため、企業が保守的に発表するのはリスクを避けるためには当然と思われます。

ゴールドマン・サックスのコンビクションリストの採用理由は概ね以下の流れです。①戦略についての仮説設定とアナリストによる取材 ②それに基づいた営業利益の再算出 ③現在の株価と比較して割安に評価されていれば、コンビクションリストに採用。すなわち、アナリスト取材による戦略に関する独自情報をもとに、バリュー株を発掘しているという投資スタイルになります。

バリュー投資といえば、バフェット氏が採用している投資哲学として有名です。バフェット氏は、①事業内容が明瞭なもの(自分が理解できない)にしか投資しない。②一旦保有した銘柄を長期にわたって保有する。といった投資哲学のもとに投資しています。ゴールドマン・サックスのコンビクションリストに採用している銘柄にも同じ傾向があるようです。

もし、バリュー投資を行っている個人投資家であれば、このコンビクションリスト一理あるのではないでしょうか?また、戦略についての仮説設定を自分の仮説と比べてみるにも、投資判断には有益と思われます。

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参考記事:株式情報サイト「グレイルNET」: レーティング定義