日本でもキャッシュレス化が加速する中、デビットカードの存在感が徐々に増しています。デビットカードは一足早くキャッシュレスが定着している欧米諸国で、現金やクレジットカードの代用として、日常的に利用されている決済手段です。

今回は「デビットカードに興味はあるけれど、どれを選べばよいか分からない」というデビットカード初心者のために、デビットカード選びに役立つ4つのポイントを紹介します。

最初にデビットカードとクレジットカードの違いを理解しよう

デビットカード
(画像=PIXTA)

日本でもおなじみのクレジットカードは、審査を通して事前に限度枠が設定され、合計利用額が「後払い」で請求される決済カードです。分割払いやリボ払いなど返済方法を選択できるため、「今月はピンチ」「高額な買い物をしたい」など、口座に十分なお金がないときでも利用できる点が特徴です。

一方、デビットカードは、店舗やオンラインで支払った金額が、指定した銀行口座から即座に引き落とされます。利用限度額は口座残高と連動しており、口座に十分なお金がない場合は利用できませんが、「リアルタイムでお金が管理できる」「使い過ぎを防ぐ」といったメリットがあります。

また、あくまで口座に残高があることが前提ですが、一般的なクレジットカードより利用限度額が高いため、口座に必要な金額がある限り、高額な支払いに利用できる点も便利です。

クレジットカードのように「借金」ではないため、審査(一部除く)や金利手数料はかかりませんが、クレジットカードのように多様な特典を楽しめるゴールドやプラチナムなど、有料会員サービスもあります。

キャッシュカードと一体になっており、複数のカードを持ち歩く必要がない点も魅力です。

未成年でも所有できるので、欧米では、お金の管理をする習慣を身に付けさせる目的で、積極的に子どもに利用させる親も少なくありません。日本では15歳以上(高校生)が対象です。

多くのデビットカードが、クレジットカードブランド(日本国内はVisa、Mastercard、JCB)と提携しています。

デビットカードを比較する際、参考にしたい4つのポイント

デビットカードと一言に言っても、大手銀行が提供するものから地方銀行、小売店、クレジットカード会社が提供するものまでさまざまな種類があります。以下の4つのポイントを参考に、自分のライフスタイルに合ったものを選び、最大限に活用しましょう。

(1)年会費で選ぶ

一部のデビットカードは年会費がかかります。特に優待割引や旅行保険などのプレミアム特典付きの有料会員カードは、年会費が高額なものもあります。

「特典が自分や家族にとって、年会費を払う価値がある(利用する機会が多いなど)」と判断した場合を除き、お金を少しでも節約したい人は、発行・年会費無料で利用できるデビットカードを選ぶとよいでしょう。特典の内容については、後ほど説明します。

(2)ポイント還元率やキャッシュバック率で選ぶ

デビットカードはクレジットカードと比べると、ポイント還元率やキャッシュバック率が低い傾向があります。中には、取引実績に応じて、クレジットカードと同等の還元率を提供しているものもあり、キャンペーンと上手に併用することで、高還元が狙えます。

(3)利用限度額で選ぶ

前述の通り、デビットカードの利用限度額は、クレジットカードより高めに設定されています。

クレジットカードは保有者の支払履歴や年収などの実績に基づいて、与信枠(利用限度額)が設定されているため、たとえば学生や社会人になりたての人は、利用限度額が低くなります。たとえば、与信枠が30万円の場合、1カ月間で利用可能な金額は30万円以内ということです。

これに対してデビットカードは、一日の利用限度額が100万円以上のものが多く、限度額がないものもあります。使い過ぎが心配な人は利用限度額の低いもの、高額の支払いをする機会が多い人は利用限度額が高いものを選びましょう。

(4)使える店舗数で選ぶ

せっかく作ったデビットカードを思う存分利用するためには、利用可能な店舗数をチェックしておくことも重要です。「利用機会の多い店舗がどのブランドに対応しているか」なども、デビットカード選びの基準となるでしょう。

国際クレジットカードブランドを選ぶと、国内外を問わず利用可能な加盟店が多いというメリットがありますが、加盟店であるにもかかわらず、利用できない場合もあります。支払いの際に慌てないように、カード発行会社に確認しておくと安心です。

デビットカードの 「有料会員」はお得なの?

クレジットカード同様、一部のデビットカードはカード盗難・不正利用に対する補償やショッピング保険(カード決済で購入した商品の破損や盗難を、一定期間補償してくれる保険)を提供しています。

有料会員になることで、空港ラウンジサービス、米ドル決済対応、モバイル端末保険、海外・国内旅行傷害保険など、多種多様な特典を受けられるものもあります。これらのサービスを、通常は単独でお金を払って定期的に利用している場合、デビットカードの有料会員費を払う方が、お得かも知れません。

クレジットカード同様、一部のデビットカードの有料会員にも、ゴールドやプラチナなどランクがあり、ランクがアップするほど特典の内容も豪華になります。特典はデビットカードによって異なるため、比較して、自分にとって価値の高いものを選びましょう。

初めてのデビットカードは年会費がかからない高還元のカードを選択しよう

繰り返しになりますが、初めてのデビットカードを最大限に活用するポイントは、自分のライフスタイルを考慮しつつ、年会費がかからない高還元のカードを選択することです。

クレジットカードとの併用を検討している人は、両方のカードをシーンや目的に応じて、上手に使い分ける習慣をつけましょう。

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