住民税,所得税,退職
(写真=Thinkstock/Getty Images)

転職を考えた時、また転職先が決まってなお、なかなか思い至らないことの多い、保険や税金などのお金の手続き。「総務担当者に任せきりだったから……」という人も多いだろうが、辞めることになった会社の担当者に何もかも任せる訳にもいかないはず。そもそもこうしたお金に関する知識は自分でも持っておくべきだ。今回はその中でも「税金」についておさえておこう。

住民税は後払い

退職に関わる税金の面でまず気にすべきは「住民税」だろう。税額の一部が前年の所得額によって決まる(所得割。所得に関係なく一律課される「均等割」の部分もある)のだが、原則的に「後払い」なので、「辞めた後に一括で請求が来て驚いた」というケースが少なくない。支払う額は同じでも、毎月天引きされるのと、後で一括で請求されるのとでは、心理的な負担感も違うからだ。

まず住民税について整理しておこう。課税される場所は、その年の1月1日時点で居住しているところ。原則として住民票上の住所だ。このため退職して海外に留学する場合でも、1月1日時点で住所が日本にあると、その年の住民税の納税義務は生じる。

納付方法には「普通徴収」「特別徴収」「一括徴収」がある。給与所得者の場合は通常、勤務先が「特別徴収」(給与からの天引き)をして市区町村に納付している。

住民税は、12月の年末調整で決定した税額をもとに、翌年の6月から5月までの1年にかけて毎月分割払い(給与天引き)する。つまり「後払い」な訳だ。昨年の勤務先が今も同じであれば、今月の給与から昨年の住民税が天引きされていることになる。

転職先が決まっていて、その会社も特別徴収をしているなら、届出書を出すことで継続して特別徴収にすることができる。

しかし、退職後すぐに別の会社に入らない場合や、事情があって届け出ができない場合は、一度「普通徴収」にすることになる。この場合は天引きではないので、「請求額を見て驚いた」ということにもなりうるのだ。

納付方法は退職時期によって異なる。まず退職が1月から5月の場合は、5月までの未納分を退職時に納付する。最後の給与または退職金から、翌年5月までの分を一括して差し引き事業主が納付する訳だ。

一方で、退職時期が6月から12月なら、一括か分割払いかを選ぶことができる。事業主による一括徴収か、または再就職先による特別徴収、もしくは退職後に個人宛に送付される納付書で自分で納付する「普通徴収」のいずれかということになる。

所得税は前払い

「所得税」は個人の所得に対して国が課税するもの(復興特別所得税も)。収入から各種控除を差し引いた残額に対して、額に応じた税率をかけて算出される。ちなみに復興特別所得税は、その名の通り東日本大震災からの復興に必要な財源確保が目的。2013年から2037年までの所得について、厳然徴収される所得税額に加えて、所得税の2.1%相当の額が徴収されることになっている。

所得税が住民税と大きく異なるのは、納める時期だろう。給与所得者の場合、所得税は1月から毎月仮計算した税額を天引きで支払っておいて、12月の年末調整で税額が正式に決まってから最終的に精算される。つまり「前払い」していることになる。年末の給料日に振込額が多くて「戻ってきた」と感じた経験があるかもしれないのは、このためだ。

転職をして1年のうちに2カ所以上から給与を受け取った場合でも、退社した年内に新しい会社に転職し、源泉徴収票を提出できれば、年末調整をしてもらえる。そこに間に合わなかったり、転職が翌年になったりした場合は確定申告する必要がある。

年末調整や確定申告では、無職の期間に支払った国民年金や健康保険料のことを忘れがちなので、領収証など支払った証明は取っておいて提出したい。(ZUU online編集部)

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