カードローン
(写真=PIXTA)

借りるのは怖いこと?

カードローンは金利が高いから借りられない、しかし、住宅ローンで5000万円を借りている…そんな方が多いのではないだろうか。カードローンは怖いものであり、できるだけ借入れはしない方が良いというのが一般的なイメージだろう。

確かに、借入れをすれば金利の負担が発生するので、その分費用がかさむ。そして、金利のパーセンテージが高ければ金利負担も大きくなり、雪だるま式に借金が膨らんでいくという恐れもある。したがって、敢えて借金することを勧めるわけではない。

しかし、金利負担の大きさは金利の高さだけでは決まらない。元本の大きさと期間も重要なのだ。例えば、5000万円を年利3%で借りれば金利負担は年間150万円になる。これを月額で割れば月12万5000円の金利負担になる。一方、30万円を年利10%で借りた場合、金利負担は年間3万円、月額では2500円にすぎない。金利負担額で言えば住宅ローンの方が大きい。

賢い人はとりわけ、お金の借り方・使い方が上手い。今回は、そんな中でも、少額利用ができ、用途に制限がないカードローンの賢い使い方について紹介したい。

カードローンを知らない人のために

カードローンとは、個人向けの無担保融資のことだ。資金使途が限定されない点が大きな特徴といえる。その分、住宅ローンや自動車ローンなどの目的以外に使用できないローンよりは高めの金利が設定される点は注意したい。

融資金額については、会社により異なるが1万円から1000万円と幅が広い。ただ、消費者金融の場合、総量規制があり年収により貸せる金額が決まっている。それに対して銀行系のカードローンは総量規制の対象外なので年収にかかわりなく融資額を設定できる。また、カードローンは返済さえすれば、限度額内で何度でも借りることができるのもメリットといえる。

金利については、法律上15%〜20%の範囲で上限金利が定められているので、それより高いところはいわゆるヤミ金ということになる。実際の金利決定は年収や勤続年数などの信用力により異なり、信用力が高い人ほど利率も低くなる。ただ、目的が定められた融資に比べると定型的な審査になる傾向がある。

カードローン"賢い"使いかた・借りかた

カードローンは、一度与信枠を得てしまえば、その都度審査を受けることなく借入れをすることができるため、突発的にお金が必要になったときに使うという方法を紹介したい。

新年度に入り、急な出費が発生しやすいイベントが続きそうな方は検討の余地があるだろう。例えば、新生活などでの引っ越しや子どもの教育費用、他にも、6月は結婚式シーズンで出費がかさむといったことも考えられる。カードローンは、利用残高がゼロ、あるいは、まったく利用しなければ返済が発生しないため、万一の資金不足に備えるという目的で手元に置くのも一つの手だ。

賢い借り方としては、金利は高めなので、できるだけ早めに返済することがポイントとなる。年利15%でも1ヶ月で返せば1.25%になるからだ。定められた毎月の返済額だけでなく繰上げ返済もできるので、毎月の返済額に加えて繰り上げ返済することもあらかじめ計画に入れておきたい。元本額が減ればその分金利負担も減るので、繰り上げ返済をすることで金利負担を圧縮することができるからだ。

なお、ローン会社によっては「初回のみ30日間無利息」といった無利息サービスを実施しているところもあるので、借り入れる際には無利息サービスの有無を確認し、その期間内に返済できる場合には返済してしまう方がよい。

借入れを検討する場合には、審査時間、金利、必要書類など細かな条件で検索・比較できるサイトもあるので、これらサイトを有効活用してどのローン会社がよいか決めるとよいだろう。

このように、カードローンは賢く使えばとても便利なものなので、金利負担などをしっかり確認して"賢く"活用して欲しい。