18日の東京市場は、ドル円相場が108円29銭で始まったものの、産油国会合で増産凍結が合意できなかったことなどから、リスク回避的な円買いの流れとなり、一時、107円83銭を付けた。海外市場では、原油先物価格が上昇に転じたことでリスクオンの流れとなり、109円まで値を戻した。

19日の東京市場は、動意薄の展開となり、109円を挟んで小動きとなった。海外市場では、原油先物価格の上昇を背景にリスクオンとなり、109円50銭まで上昇したものの、米3月住宅着工件数が市場予想を下回ると、再び109円程度での推移となった。

20日の東京市場は、原油先物価格の下落から108円75銭を付ける場面もあったものの、海外市場では、原油先物価格が年初来高値を付け、米長期金利なども上昇したことでリスクオンの流れとなり、109円90銭まで上昇した。

21日の東京市場は、朝方に前日の高値を超え、109円91銭まで上昇したものの、110円の大台に乗せることはできず、急反発の反動から徐々に下落した。海外市場でも原油安などから円買いの流れが続き、109円31円まで下落した。

22日の東京市場は、朝方は動意薄の展開だったものの、日銀が金融機関への貸し出しでマイナス金利を適用するとの報道から一気に円安トレンドとなり、110円台半ばまで上昇した。海外市場に入ってもその流れは続き、111円台半ばまで上昇した。

今週の為替展望

今週注目される経済指標は、25日の米3月新築住宅販売件数、26日の米4月CB消費者信頼感指数、26日から27日のFOMC、27日から28日の日銀金融政策決定会合および、黒田総裁会見、28日の3月失業率・有効求人倍率、家計調査、消費者物価指数、3月商業動態統計、鉱工業生産、米1-3月期GDPなどである。

今週の外国為替市場で注目すべきは、FOMCと日銀金融政策決定会合である。FOMCでは利上げの可能性が高いもののすでに織り込み済みであり、特に注目すべきは、日銀金融政策決定会合での量的緩和の有無とその中身と言える。日銀が金融機関への貸し出しでマイナス金利適用との報道で円安が進んだことを考えても、量的緩和の内容次第で、更なる円安が進むと考えて良いはずだ。

テクニカル面では、週足ベースのボリンジャーバンドはローソク足が、-1σ程度まで伸びており、週足14週のRSIは、40%程度となっており、下げ過ぎといえる状態は解消されている。また、日足ベースでは、ボリンジャーバンドは、ローソク足が1σ近くまで伸び、RSIも55%程度となっている。

以上を考慮すれば、引き続き、金融緩和期待が継続することで週の半ばまでは少なくとも円売りの流れが継続するはずだ。さらに、追加緩和が発表されれば、投機筋が円買いポジションを解消しに行く可能性も高いことから、強気で考えるのが妥当ではないだろうか。

注意したい点としては、利上げが織り込まれているFOMCでのネガティブサプライズ(日米金利差縮小)、日銀による追加緩和がない、もしくは市場が失望するような内容などが挙げられ、その場合には、円高トレンドが復活する可能性が高いことから、過度な強気化は禁物だ。(ZUU online 編集部)

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