世界40カ国の学校教育の効率性をランクづけした「世界教育システム指数」で、1位の韓国に続き、日本(2位)、シンガポール(3位)、香港(4位)が上位にランクイン。アジア諸国における教育システムの水準の高さを証明する結果となった。

英教育関連企業、PEARSONが先進国、新興国を対象に実施した。

科学的根拠はさておき、一般的に「遺伝子レベルで頭がよい」といわれているアジア人だが、上位4カ国の成果は各国の教育システムに「目標とする学習効果とそのための規律」が明確に示されており、それを支える文化とコミュニティーが確立されているーーという点に由来するものと思われる。

首位の韓国 30歳以上の学習能力は世界平均以下

順位付けの基準となった2つの主要項目(「認知技能」「学歴」)で韓国はいずれも1位。日本は「認知技能」が4位、「学歴」が6位となっている。国際電気通信連合(ITU)が昨年公開したデータから、大学への進学率が95%を超えている韓国に比べて日本は60%強と、大きく引き離されていることなどが判明している。

韓国では30歳以上の世代とそれ以下の若年世代の学習能力に、極端な差が見られる点が特徴だ。30歳以下の世代が数学や問題解決能力で世界平均以上のスコアをだしているのに対し、「学歴をつけてもサラリーマンの職がない」と勉学よりも手に職を優先するのが当たり前だった30歳以上の世代は、世界平均をはるかに下回っている。

2012年までの北欧勢力は鎮火し、1位だったフィンランドは5位、スウェーデンは21位から24位にランク落ち。代わってポーランドが14位から10位、ロシアが20位から7位、イスラエルが29位から17位と新興国における教育改革の成果が目につく反面、最下位5カ国(コロンビア、アルゼンチン、ブラジル、メキシコ、インドネシア)の順位は向上しておらず、40位のインドネシアと首位の韓国のスコアの差は3.14ポイントも開いている。

国際学力調査であるPISAやTIMSSのデータのほか、各国の計算能力、識字能力といった基礎学習や卒業率などが評価に用いられた。

最高の教育システムを誇る20カ国(総合ポイントと2012年の順位)

20位 スイス 0.25(9位)
19位 チェコ共和国 0.27(22位)
18位 ベルギー 0.28(16位)
17位 イスラエル 0.30(29位)
16位 ニュージーランド 0.35(8位)
15位 オーストリア 0.38(13位)
14位 米国 0.39(17位)
13位 ロシア 0.40(20位)
12位 ドイツ 0.41(15位)
11位 デンマーク 0.48(12位)

10位 ポーランド 0.50(14位)
9位 アイルランド共和国 0.51(11位)
8位 オランダ 0.58(7位)
7位 カナダ 0.60(10位)
6位 英国 0.67(6位)
5位 フィンランド 0.92(1位)
4位 香港 0.96(3位)
3位 シンガポール 0.99(5位)
2位 日本 1.03(2位)
1位 韓国 1.30(1位)

(ZUU online 編集部)