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未来を拓く技術のアレコレ

FinTechに続く、次の〇〇Techとは?

FinTech,イノベーション
(写真=Thinkstock/Getty Images)

「IT(情報技術)化」はかつて多くの新興企業を生み出した。すでに一昔前の出来事のようだが、実際には、さまざまな分野の環境を大きく変えた。パソコンやケータイ、あるいはタブレットといった身の回りに、かつては想像もできなかった便利な道具が出てきただけではなく、ビジネス事務の効率を劇的に向上させるなどの効果もあっただろう。

最近では、特にITを横展開する動きが加速しており、最も典型的な例の一つがFinTechだろう。その「金融×IT」だけではなく、教育(Education)にもITを生かす「edTech」といったさまざまな取り組みが登場している。ほかにも、いろいろな業種・業界で、ITを活用した新サービス・製品を提供する動きが顕在化しており、将来的には大きなビジネスになるのではないかと見る向きもある。

今回はその中から「MedTech」、「Realestate Tech」、「FoodTech」などを紹介する。

医療分野を刷新する「MedTech」

FinTechが「金融×IT」であるのに対して、「MedTech」は「医療×IT」つまり、医療分野でのIT活用だ。先進的な技術を早くから取り入れる傾向にある医療だが、診断機器、治療機器など、電子制御技術をベースとする医療機器と情報通信(IT)技術を組み合わせて製品・サービスを提供する領域を特にMedTechとしている。

日本をはじめとした世界各国で、人口の高齢化が進行する一方、医療専門職の慢性的な不足が続いており、「MedTech」が医療プロセスの効率化、自動化を推進するのではないかと期待されている。

診断系医療機器がコモディティ化の波にさらされる一方で、治療系機器のイノベーションで付加価値を創出しようという取り組みが広がっているという。例えば、手術ロボットなどが、大きな成長力を潜在的に持つとみられている。

代表的なベンチャー企業を見てみよう。その一つが米カリフォルニア州のIntuitive Surgical(インテュイティブ・サージカル)で、外科手術システム「da Vinci」を開発、販売する会社だ。国内企業では、医療・介護・福祉用ロボットスーツを提供する日本のサイバーダイン <7779> が注目を集めており、MedTechの象徴だとみられそうだ。

ほかにも、Johnson & Johnson とGoogleが共同でロボット支援手術プラットフォームを開発しており、異業種から「MedTech」への参入を狙う企業も増えている。

「MedTech」の製品を「医療機器」として製造・販売するためには、規制当局の承認が必要だが、一たび承認を受けて保険診療が適用されると、継続的に収益を確保することが可能になる。

不透明な構造を変えるか「Realestate Tech」

もう一つ注目なのは、不動産へのITの応用だ。つまり「不動産×IT」の「Realestate Tech」だ。

不動産取引の場合、不動産のオーナーや仲介業者に比べて、消費者側の情報量が圧倒的に少ない「情報の非対称性」に起因する不透明な業界構造が問題視されてきた。他方で、情報の流通をより円滑にしようとするものだ。

より分かり易くするため、背景を解説しよう。欧米では、情報不足による格差を是正する手段として、一般消費者向けに不動産物件情報や売買履歴、不動産価格の査定情報、地域の地価動向などを提供する、オンライン不動産データベースサービスが発達してきた。不動産仲介業者やエージェントからの広告収入を柱とするモデルから、不動産仲介収入を柱とするモデル、不動産の運用管理業務支援を柱とするモデルへと多角化が進んでいる。

一方で、日本でも、広告収入型事業モデルのリブセンス <6054> やコラビット、不動産仲介収入を事業の柱とするソニー不動産、物件の運用管理業務支援にフォーカスしたインベスターズクラウド <1435> など、さまざまな形態の「Realestate Tech」が登場している。

スマートな食事を実現する「FoodTech」

続いて紹介するのは、「食」にまつわるテクノロジーだ。「食×IT」の組み合わせである「FoodTech」で、食品関連サービスとITを組み合わせたものだ。

もう少し具体的に書けば、インターネットやスマートフォン上でサービスを完結させるモデルから、店舗、宅配など、人手を介するサービスと組み合わせたオンライン・ツー・オフライン(O2O)型のモデルへと発展してきた点が「FoodTech」の特徴だとされる。

食事のレシピ情報、飲食店舗のグルメ情報などをオンラインで提供するサービスの代表例が、クックパッド <2193> やぐるなび <2440> だ。これらの企業は、広告収入を中心とするビジネス・ツー・コンシューマー(B2C)型モデルから、情報連携する食品メーカーや飲食店向けの業務支援にフォーカスしたビジネス・ツー・ビジネス(B2B)型モデルへと拡張している

また、米国では、ITを駆使して、既存の食事や食材の代替食品を提供するフードリプレイスメントの領域も発達しており、環境対応食品の開発を行う「Hampton Creek Foods(ハンプトン・クリーク・フーズ)」、肉や野菜に代わる栄養食を提供する「ソイレント(Soylent)」などの代表的な例がある。

大人のための「Erotech」?

最後に、エンターテインメントでの動きも紹介しよう。ITと組み合わせたサービス・製品の開発が進んでおり、VR(仮想現実)を用いてさまざまなコンテンツの開発も進んでいる。

その最も特徴的な例は、ッケージメディアの売買・レンタルが主流だったアダルトコンテンツの分野だろう。DVD、Blu-rayで映像をテレビなどで視聴するのではなく、リアルの体験型イベントを企画・開催する動きが本格化し、「Japan Adult Expo(JAE)」、「アダルトVRフェスタ」などが注目を集めている。

一部には、こうした取り組みに「何を血迷ったか……」といぶかる向きもあるかもしれないが、あながち軽視するわけにもいかない。

というのもかつて、ソニーの「ベータマックス」とビデオテープとデファクトスタンダードの座を争った、現在はJVCケンウッド <6632> グループとなっている日本ビクターが主導して開発した「VHS」や、インターネットの普及に、アダルトコンテンツが貢献したとも、まことしやかに語られている。そのため、VRの普及を後押しする可能性もあるのだ。今後は、大人のための「Erotech」ともいうべきジャンルが成長するかもしれない。(ZUU online 編集部)

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