ふるさと納税

これまで、”取られる”イメージの強かった税金に対して、”選んで納める”「ふるさと納税」、お盆の帰省先や旅行先の等の駅や空港で見かけて気になった人も多いかもしれませんね。

この制度は納税と銘打って言いますが、実際は寄付であり、住民票に関係なく、希望する自治体に納める事が可能です。また確定申告すれば上限はあるものの寄付した額の多く(2千円を超える部分)が所得税や住民税から控除され、税金を減らせるのが特長です。この制度による税金を減らす控除の手続きを受けようとする場合には、最寄りの税務署で確定申告が必要です。

08年に実施され、昨年の震災時に被災自治体への義援金等で活用された為、11年は被災地への自治体へだけで1800億円の寄付がありました。

またこれまで自治体への寄付のみが対象だったのが、認定NPO法人など一定基準を満たした民間非営利法人への寄付税制も大幅に拡充されました。

以下簡単に、この制度についてのまとめです。


ふるさと納税の趣旨


元々は地方間格差や過疎などによる税収の減少に悩む自治体に対しての格差是正を推進するための新構想として始まりました。

また以前から、実際の住所以外の場所(例えば、まさにふるさと等)に何らかの貢献をしたいという人は存在しており、その様な思いを受けてとも言われています。


ふるさとの納税による減税など制度の概要


地方自治体に対する寄附金のうち、2,000円を超える部分が、個人住民税所得割の概ね1割を上限として、所得税と合わせて全額が控除される制度です。

また、寄付の受け入れや具体的な手順については、各地方自治体が条例などで指定する場合もあるそうです。


ふるさと納税で寄付出来る対象


自治体を選択出来るだけでなく、用意されていれば「取り組み・事業」を選んで寄付することも可能です。

まずは気になる自治体があれば、問い合わせてみるのが良いかもしれません。


ふるさと納税の賛否




賛成意見

・成長して生まれ故郷を離れても、その地域に貢献することが出来る。

・条例などで使途を限定している場合も多いため、現住地へのものであっても、使い道に納税者(寄付者)が関与できる。


反対意見

・行政サービスを受ける住民が税を負担する「受益者負担の原則」の観点から逸脱する。

・自治体の税務が煩雑になる。特に、他の自治体分の業務については、当該自治体の収入にならない分の業務に当たることになるという矛盾がある。


最後に


冒頭にも書きましたが、”取られる”から”選んで納める”へのイメージ転換が大きいかもしれませんね。

「寄付は社会への長期投資」と言う言葉もありますが、自分が応援したい地域へ「ふるさと納税」をして、まずは減らせる税金分を上限として寄付してみるというのも有意義な事かもしれません。

By ZUU online編集部