噂で関連銘柄仕込むのは勇み足 猛暑になってからの投資でも十分
サマーラリーの投資対象は猛暑関連と考える。サマーラリーの定義は「5月あるいは6月中に付けた安値から7月~9月中の高値まで」である。この時期は、多くの投資家が夏休みに入り、市場売買代金が減少し、物色の矛先は中小型材料株へと流れやすい。株価材料は寒い「業績見通し」ではなく熱い「猛暑」だろう。
12月決算企業なら6月中間期の配当狙いもある。また、消費財メーカーが多くNISA口座が好む株主優待の企業も目立つ。7月から本格化するサマーセールのボーナス・中元商戦は、大手企業の3年連続の賃上げと伊勢志摩サミット効果の訪日客増加などで好調を見込み、猛暑関連に注目したい。
「卵が生まれるまで卵を買うな」、卵(新製品・猛暑)が生まれるという噂だけで、関連銘柄を買ってはならない。噂ほどアテにならないものはないからだ。関連銘柄を買うのは、卵が生まれてからでも遅くはない。
5月に入りマスコミは、今夏は暑いと報道していたが、噂の領域、まだ夏場前の話。天気予報は絶対ではない。7月、猛暑になってから投資しても遅くはない。関連各社の9月中間決算の発表は10月下旬からだからだ。
7月の日経平均株価の月足は陰線になる傾向にあり、月前半が勝負である。
中西文行 株式会社ストラテジスト
【プロフィール】
法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。ロータス投資研究所代表。(記事提供:
株主手帳
7月号)
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