投資ビギナーのアラサー筆者が株式投資を実況する連載も9回を迎えました。思い起こせば、連載を持ちかけられた当初は「株なんて絶対無理!」「怖い!」そんな風に思っていたのですが、今ではすっかり、SBI証券のマイページにログインするのが日課だったりします。
そして投資デビューをして2週間、株式の購入最小単位である「単元株」を購入しよう!と意気込んだのはよかったものの、購入できなかったのが前回のお話です。今回こそは購入……と思ったのですが、実は、今回、特に何も買えませんでした……!
と、いうわけで今回は、実は出版社勤務経験のある筆者が、株式投資をはじめるにあたって参考にした本の紹介をさせていただきます。
これまでの経緯は、こちらの記事からどうぞ。
#01 株ってどれくらい損をするんですか?
#01 株ってどれくらい損をするんですか?#06 アラサー女が株投資を実況。感想と失敗とアドバイス
→#08 「損したくない人」にもできる株取引って?
→ #08 「損したくない人」にもできる株取引って?
元出版社勤務の筆者がおススメ!初心者向け投資本ベスト2
1.「めちゃくちゃ売れてる株の雑誌ZAⅰが作った「株」入門 改定第2版
ダイヤモンド・ザイ編集部 編
ダイヤモンド社/2013年
1冊目は、ダイヤモンド社が毎月発行している株の雑誌「ZAⅰ」。オンライン版もあり、筆者もよく見ています。
この本はオールカラーで、説明も初心者に向けてやさしく書いてあります。「株価チャートをどのように見たらよいか」「よい株を買うにはどこを見るべきか」など、本の触れ込みにある「株に必要なことはみんな、ここに書いてある」通りの内容です。銘柄選びや株取引でわからないことが出てくると、筆者はこの本を読むようにしています。
筆者が特に「いいな」と感じているのが、図解が多いところ。言葉のみの説明ではなく「板情報はココをこう見る」「株価チャートのローソク足と値動きの関係」などが図とともに書かれているので、理解しやすいです。
筆者はこの本を、株式投資に関する「?」が出てきた時の「参考書」「ガイドブック」のような形で使っています。
株式投資にあたって基本的な知識を得ても、実際に株価チャートなどを見て「ここの株価は今よいのか、悪いのか」などを判断することは初心者にはなかなか難しいです。この本は、判断材料のひとつになります。
2. 株主はじめました
雄山スズコ著・監修 片山晃
メディアファクトリー/2015年
「難しいことをわかりやすく知りたい」という時、筆者はコミックエッセイを読むことが多いです。マンガの方が、専門的なことが文章よりも頭に入ってきやすいためです。
この本は、漫画家で10年以上の投資経験を持つ雄山スズコさんが描いており、カリスマ投資家で知られ、現在は投資会社の代表を務める片山晃さんが監修されています。
内容は、投資家としてベテランのお2人が「株初心者の主人公」と「主人公の友人の元同級生の投資家」として登場し、主人公が株式投資をはじめていく流れがコミック形式になっています。
株式投資未経験の女性向けに描かれているので、スムーズに楽しく読み進めることができます。筆者と同じように、口座開設や銘柄選び、売買などのほかに、株主総会や株主優待、NISAについてなども描かれています。
筆者がこの本で「良いな」と感じた点は、株式投資におけるリスク・リターンの両方が描かれていること。「いきなり大儲けできる簡単な方法はない」「損をする覚悟も必要」「相場はいい時もあれば悪い時もあり、自分の力でコントロールできるものではない」など、投資における現実的な面もしっかり書かれています。
「女性の方が投資に向いているという説もある」 「疑問に思ったことをすぐに調べたり、新しい情報を次々に仕入れるタイプの人は投資に向いている」 「投資は面白く、自分の可能性を広げてくれる」など、投資を行う上でのあり方など、「コツコツと投資をしていく」上での考え方の基盤となる言葉も描かれています。
株式投資に関する本を読んでみて感じたこと
さまざまな株式投資の本を読んでみて、知識や実践の面で役立つこと以外のことも得られました。
「株式投資にはリスクがある。その分得られるものもある」 「株は『買う理由』が必要。買った理由がなくなった時に売却する」
などの記述を読み、「利益を出したい」という安易な考えだけではなく、「投資に対する自分なりの考え方・投資をする理由」が必要であるということを改めて感じました。
株式投資に関する本の中には「こうすればうまくいく、儲かる」などと書いてある本もありますが、株式投資には市場の状況や、その人に合ったやり方があると思います。
また、儲かっている会社に「企業秘密」があるように、成功の方法はそう簡単に口外されるものではないとも思います。だからこそ、自分でマメに情報収集を行い、失敗や成功をしながら、無理のない範囲で投資を続ける姿勢が大切なのかなと思いました。