身体と同じように、心も不調になるときがあります。最近では、精神科の受診に対する気持ちのハードルが低くなっているようで、早めの対処ができるようになったことは良い傾向と言えるでしょう。
ただ、保険に関しては、精神科の受診歴があると加入できなくなる可能性が高くなります。気軽に受診をする前に気をつけていただきたいことを見てみましょう。
病歴によっては保険に入れない?
保険は、同じ条件の人がお金を出し合って、万一の場合に支えあう相互扶助の仕組みです。そのため保険の加入に際しては健康状態も審査された上で契約することになりますので、難病指定になっているような病気は精神的な病気も含めて加入が難しくなります。
自分では「近頃ちょっと眠れないから」と気軽に考え医師の診断を受け、睡眠導入剤が処方された場合なども不眠症という精神的な疾患になります。 肉体的な病気は完治すれば加入できることもありますが、精神的な病気は完治という判断はなかなかされないことも多いため、一度診断がついてしまうと、その後の保険加入はかなり難しくなるでしょう。
不眠症、うつ病でも入れる保険って?
精神的な病気があると一般的な保険に加入することは難しいのですが、持病があっても入れる保険もあります。これは引受基準緩和型保険と言って、保険会社が契約を引き受ける基準を緩やかにしているものです。 緩和型医療保険の健康状態の条件は、3ヶ月以内に入院・手術をすすめられていないなど3~5つくらいの質問に「いいえ」であれば加入できるようになっています。 ただし、加入はしやすいのですが支払う保険料は通常より1000円〜1500円割高になります。
特色ある保障に注目、少額短期保険も選択肢のひとつ
少額短期保険とは、保障内容が手ごろで保険期間が1年間の保険で、精神疾患の病歴があっても入れるものもあります。 中には発達障害や知的障害のある方向けに作られた保険もあり、自分の保障だけではなく、他人のものを壊したりケガをさせたりした場合の保障が付いているものもあります。個人賠償責任保険と言いますが、ADHDなど、衝動性や多動性をコントロールしにくい病気の場合は付けておきたい保険です。 さらに、被害事故にあった場合の弁護士費用まで保障される保険もあります。消費者被害や暴力被害などを受けるリスクもありますので、このような保障があると安心ですね。
心身ともに健康である事は何より大切ですが、気になる不調があればこじらせないうちに病院にかかったほうがよいでしょう。特に、精神疾患は一生の問題になる可能性もありますので、受診前に保険のことも一度振り返ったほうが良いかもしれません。
タケイ啓子
ファイナンシャルプランナー(AFP)36歳の時に2人の子をつれて離婚し、大手生命保険会社に営業として就職。そ の後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを発症。現在はがんとお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。
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(提供: DAILY ANDS )
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