電子マネー写真

4月から消費税が8%になり釣銭の端数を貰う機会が増えています。そんな中、注目を集めているのが電子マネーです。日本の電子マネー市場はスイカをはじめとする交通系、ナナコ、ワオンを始めとする流通系の2つの「通」が牽引してきました。そんな中、3つめの「通」である通信会社のKDDIが5月からau WALLETというプリペイド式の電子マネーを導入します。au WALLETの特徴は、おさいふケータイではなくカードであること、利用額200円ごとに1ポイントがたまり、それを買い物や、通信料や機種変更に充てられる点です。また、将来はクーポン等の配信など、通信会社ならではのサービス提供を検討しているとのことです。

主要6電子マネーの決済件数は、2014年1月分ではナナコが8,750万件でトップ、次にワオン7,970万件、スイカ6,915万件、楽天Edy3,020万件、パスモ1,982万件、イコカ432万件の順です。流通系のナナコ、ワオンがトップで次に交通系のスイカとなります。

流通系の電子マネーの決済件数が高い原因ですが、筆者はポイントの集めやすさにあると考えています。筆者はナナコ、ワオンともに所有しており、ナナコはセブンイレブンでの買い物、ワオンはマクドナルドやダイエーでの買い物では、ポイント狙いで電子マネー決済をします。また、コンビニでは、ボーナスポイントが付くペットボトル飲料を好んで買う傾向があります。ポイントをためると\100程度のコーヒーやパン、おにぎりぐらいはポイントで賄えることができ、得したと感じます。このようにポイントカード代わりにプリペイド式電子マネーを使っている方は結構多いと思います。

クレジットカードで決済する理由として、ポイントや航空会社のマイルをためるのを目的にしているという消費者も多いと思います。電子マネーの決済件数は年間20%ぐらいのペースで増加していますが、一方、日本クレジット協会の調査では、クレジットカードの発行枚数は、ここ数年は3億2,000万枚程度となっています。ゆえに、電子マネー普及により、従来現金で行われていた少額決済が電子マネーにシフトしていると考えられます。

今後も電子マネー決済は伸びると考えられますが、一人が複数枚のクレジットカード、電子マネーを持っているケースも多いことから、クレジット決済に代わり電子マネーが伸びるようになることが、近い将来起きるものと考えられます。