25日の東京市場は、ドル円相場が106円26銭で始まり、ゴトウビということで、仲値に向けてドル買いが進み、106円73銭まで上昇した。その後は伸び悩み、海外市場では、原油先物や米国株の下落からリスク回避的な流れとなり、105円73銭まで下落した。

26日の東京市場は、麻生財務相の「経済対策の規模は調整中」などの発言から下落し、103円98銭を付けた。海外市場では、下落の反動に加え、米国経済指標で良好な結果の者が多かったことや原油先物価格の下げ止まりから104円台後半まで値を戻してニューヨーククローズとなった。

27日の東京市場は、「27兆円規模の経済対策」、「50年債の発行検討」などの報道から円売りの流れとなり、106円53銭まで上昇した。ただ、すぐに「50年債発行検討の事実はない」との報道もあったため、105円台まで下落した。海外市場では、FOMCの声明文発表で、106円台を付ける場面もあったものの、年内利上げが明確に示唆された訳ではないことから、結局、105円台前半まで押し戻された。

28日の東京市場は、FOMCで、9月利上げを示唆するものがなかったため、前日からのドル売りの流れが継続し、104円48銭まで下落した。海外市場では、日銀追加緩和検討との報道から円売りが活発化し、一時、105円52銭まで上昇した。

29日の東京市場は、マーケットが薄い朝方の時間帯に、105円台から103円台まで動くなどボラタイルだったものの、その後は日銀金融政策決定会合結果待ちの相場となり、追加緩和が発表されると、再び105円台を付ける場面もあったものの、追加緩和の内容が市場の期待を下回っていたことから102円台まで下落した。海外市場でも、その流れが続き、一時、101円台後半を付けた。

今週の為替展望

今週注目される経済指標は、1日の中国7月製造業PMI、米7月ISM製造業景況指数、2日の7月マネタリーベース、米6月個人所得・個人支出、3日の米7月ADP雇用統計、4日のBOE金融政策委員会、5日の6月毎月勤労統計調査、6月景気動向指数、米7月雇用統計、米6月貿易収支などである。

先週注目されたFOMCと日銀金融政策決定会合が通過した。FOMCでは声明文に「景気見通しへの短期的なリスクは弱まった」との一文が加わり、年内利上げの可能性は残したが、強い内容とは言えない結果となった。日銀金融政策決定会合も、追加金融緩和はあったものの、ETFの買入額を6兆円に増額し、一定の株価下支え効果は期待されるが市場の期待を下回る緩和だった。今週の外国為替は、ドル円相場では円高が進んでいることから、引き続き円高の流れが継続すると考えられる。

テクニカル面では、週足ベースのボリンジャーバンドはローソク足が、マイナス1σを超える水準まで伸びており、週足14週のRSIは、30%台後半となっていることから、やや円が買われ過ぎと言える水準となっている。

これらを考慮すると、金曜日の雇用統計で、追加利上げの期待感から円安の流れとなる可能性はあるものの、FOMCと日銀金融政策決定会合の結果から弱気が妥当だろう。(ZUU online 編集部)

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